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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第72話
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ありますけど……」
「いや、だからこそ僕達にしかできないことがあるはずだ。」
「何より、この帝国に存在する”大切なもの”を護るためにも。」
「そして、この内戦に自分なりの”答え”を見出すためにもな。」
「うん、己の道を信じて進んでゆくのみだろう。」
「わたくし達はずっとそうでしたし、これからも変わりませんわ。」
「ま、結構大変っぽいけど。」
「ボクたちみんな揃ってれば怖いモノなんてないよね!」
「アンタたち……」
「皆さん……」
「ふふ、それでこそZ組の皆様ですわ♪」
Z組の決意を知ったサラ教官とアルフィン皇女は驚き、シャロンは微笑んだ。
「―――”Z組”だけでなくわたしたちも同じです。何と言ってもトールズの士官学院生の座右の銘は……”世の礎たれ”ですから。」
「あ。」
「入学式の時の……」
「獅子心皇帝の言葉か。」
「フフ、考えてみればそうであったな。」
「はは、君達が凄いのは自分達でその結論に辿り着いたことだと思うよ?」
「うん、誇っていいと思う。―――そして現在、かなりの数の学院生が帝国各地並びにメンフィル帝国領内に散っていますが………気持ちは皆、同じだと思います。」
リィンに微笑んだトワはオリヴァルト皇子を見つめた。
「そうか―――……殿下。」
「ああ、まさかここまでの答えが聞けるとは思わなかった。これで決まりだろう。」
「御意。ならば―――そなたたちにこの艦を預けよう。”紅き翼”―――飛行巡洋艦”カレイジャス”を。」
アルゼイド子爵の口から出た予想外の言葉にその場にいる多くの者達は驚いた。
「え……」
「――――ええええええっ!?」
「か、艦を預けるとは……?」
「フフ、そのままの意味だ。カレイジャスの運用は今後、そなたたちに一任する。”現状”を良くするためには足掛かりは必要であろう?」
「そ、それは確かにそうですが……」
「学生のわたくしたちには不相応だと思うのですが……」
アルゼイド子爵の指摘を聞いたラウラは戸惑い、セレーネは不安そうな表情をした。
「で、ですが……子爵閣下や殿下達はどうされるのですか?」
「我々は艦を降りた上で帝国西部へ向かうつもりさ。その上で、第七機甲師団や他の中立勢力と連携して活動しつつ、メンフィルと何とか交渉をしようと思っている。これ以上、罪なき民草を戦火に巻き込まない為……そして内戦に巻き込んだメンフィル帝国に対する”罪”を償っていくためにもね。」
「それを遂行するにあたってこの艦はいささか目立つのでな。そなたたちに預けた上で―――帝国東部を任せたいのだよ。」
「あ…………」
「…
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