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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第72話
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ィン達はそれぞれ安堵の表情をした。
「しかし西部と言えば四大名門・ハイアームズ候の治める南の”サザーラント州”―――そしてあのカイエン公が統治する”ラマール州”のある場所です。……伝え聞いた話ではそちらの戦況は東部よりも激しくなっているそうですが。」
「うむ、正規軍の残存戦力もそれなりに残っているようだが……貴族連合の猛攻によって劣勢に追い込まれている状況だ。そして―――幾つかの町が戦火に巻き込まれかなりの被害が出ている。」
「そこまで……」
「くっ……噂には聞いてたが。」
「主力である第四、第三機甲師団が東部に追いやられている状況……貴族連合も、その隙を狙ってたたみかけるつもりのようですね。」
ユーシスの質問に答えたアルゼイド子爵の答えを聞いたエマは不安そうな表情をし、トヴァルとクレア大尉は厳しい表情をした。
「でも、正規軍だって当然、必死に抵抗するだろうしねー。」
「……ちょっと読めないかな。」
「うむ、西部の戦局はまったく予断を許さぬと言えるであろう。メンフィルは今の所自国領に避難して来る民達を受け入れてくれているようだが……正直、いつ拒否してもおかしくない状況だ。」
「さすがにボクたちも困ってしまっていてね……―――そこでだ。君達に聞きたいんだが。いまだ戦の”焔”が燃え広がり、混迷を極めるこの帝国の地で―――君達”Z組”や、士官学院はこれからどうするつもりだい?」
「あ……」
「まさにその話をしている最中でしたが……」
「…………それは…………」
オリヴァルト皇子の問いかけに対し、リィン達は互いの顔を見合わせ、答えに詰まったがやがてリィンが代表して答えた。
「―――この内戦は、帝国全体の問題……当然、学生の身である自分達に解決することなど叶いません。でも……俺達は実習を通じてこの国のままならない”現状”に何度もぶつかってきました。そんな俺達―――”Z組”なら。”現状”を少しでも良くする手伝いができるのではないか……そんな風に思えて来ました。」
「リィン君……」
「ふむ……」
「……………………」
リィンの言葉にトワは明るい表情をし、アルゼイド子爵とオリヴァルト皇子はリィンの目をジッと見つめた。
「クロウと決着をつけることも含めて……自分達にはそれぞれ、集まった”理由”があります。それらを成し遂げるためにも―――この”現状”を良くしていきたい。たとえ内戦の状況がどんなに厳しくなったとしても……今、自分達に手伝えることは最大限の努力をもって成し遂げたい。それが自分の―――自分達”Z組”の総意です。」
「うん……そうだね!」
「私達も同じ気持ちです。」
「それぞれ身分や立場の違いは
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