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俺達は何を求めて迷宮へ赴くのか
46.黒竜討伐戦隊
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体関係を持った人たちはその事実を知ってどう感じるのでしょうか。種族を隠したことを怒るのか?得体の知れない存在に恐れおののくのか?或いはそれさえもミステリアスという名のスパイスにして更に燃え上がるのか?」
「燃え上がるのか、じゃない。燃え上がらせんのよ、このカラダで」

 妖艶な笑みを浮かべながら、キャロラインは人差し指で唇をなぞった。
 桃色の長髪をツインテールで纏めた彼女の肢体は、確かに自分で言うとおり官能的だ。美貌やスタイルは勿論のこと。露出度が高く、脇、胸元、背中、ヘソ、太ももなどが要点を押さえて肌を晒しているその特異な服装は、決して露出面積そのものは広くないにも拘らず、彼女の女としての肉感的な魅力を最大限に引き出している。
 だが、そんな彼女のエロティックな魅力も彼の前には通用しない。

「貴方は相変わらず愉快な女性だ。惹かれませんがね」
「面と向かってオンナノコにそういうこと言うなっつーの……」

 『アプサラスの水場』がオーナーにしてこの街の得体が知れない『怪人(なにか)』の一人、ガンダール。彼は女にも酒にも財にも興味はない、最強のギャンブル狂いだ。背筋を震わすスリルだけが彼を夢中にさせる事が出来る。

 その日、喫茶店――偶然にも当日のそこにはアズやガウルもいたが、ガンダール以外は互いに気付いていなかった――に呼び出されたキャロラインは興味深い話を聞かされた。

 禁忌であるオーネストの情報を探る意志。
 恩恵も魔石もなしに驚異的な能力を発揮した『人間』。
 そして、それを裏で糸引いているであろう何者か。

(オーネスト関連の話題なんてお久だよね〜!面白いコトにな・り・そ♪)

 キャロラインもまたオーネストという男を心底気に入っている冒険者の一人だ。だからオーネストの話となると積極的に関わっていく。
 ただ、それはメリージアのような一途な献身でもなければ、リージュのような恋心でもない。適切な言葉を敢えて探すなら『かなり行き過ぎて一線を越えたファン』といった具合だろう。というのも、彼女は「オーネストに女として抱かれたい」という破廉恥な劣情を抱いているのだ。

 この女、とにかく性欲が豊富なのである。多少の好き嫌いはあるものの少しでも気に入った男はその日のうちにホテルの個室に連れ込んで一晩を明かそうとするし、驚いたことに女が相手でも同じことをする。両刀使い(バイセクシャル)なのだ。
 流石に相手の合意を得ずに押し倒すような真似はしないが、彼女の官能的な姿は個々の人物に眠る欲動に火をつけ易く、結果的に彼女は10の指では数えられないほどの冒険者と肉体関係を持っている。アズとメリージアどころかゴースト・ファミリアのほぼ全員に夜の誘いをかけたことがあるという別の意味の猛者だ。……全員に断られるという惨敗ぶ
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