46.黒竜討伐戦隊
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の寄せ集めで黒竜を討伐とは、傍から見れば蛮勇でしかないな……………あ、別にアキくんのお友達を悪く言ってるんじゃないんだよ?あはは、ファミリアで団長してるとどうしてもキツイ感じになっちゃって……」
こうして俺達は集い、戦いへと――。
「………待て、この後ろの連中どこから湧いて出た」
まるでゴキブリがどこからともなく出てきて「うっわキモイわ家の何所に住んでたんだよコイツら」と漏らす時のような嫌そうな顔をするオーネストに、後ろの連中からブーイングが上がる。
「なによー!!黒竜倒す時は一緒に連れてけってあんだけ言ったじゃん!?」と、ココ。「私はアレよ。3回目のときにグチャグチャになったオーネストの事見てるもん。一人ではイカせないのはゴースト・ファミリアとしても人としても当然よねっ!」と、これはゴースト・ファミリアの一人にして『契約冒険者』のキャロライン・エトランゼさん。略してドスケベさんだ。
そんな残念美人キャロラインさんのわきわきした魔手から必死で尻尾の付け根を守っているのは言わずもがなヴェルトール。その隣で「もっと痛ミを……!」と危険人物特有の極限まで口角が吊り上った笑顔を浮かべている巨漢がユグー・ルゥナ。こいつは何故かオーネストに従順な元犯罪者らしいが俺も詳しい事は知らん。
そして最後に――ええと、あれ?こんな人ゴースト・ファミリアにいたっけ。
「えっと、失礼ながらアンタ誰ですか?」
「……『エピメテウス・ファミリア』団長、『酷氷姫』――リージュ・ディアマンテ。それなりに通った名だが、貴様の悪名には及ばないぞ、アズライール・チェンバレット……貴様のような気の抜けた男が………!」
何故か肌を突き刺す極北のブリザードのような殺意が注がれる。全っ然面識のない白髪美女に何でここまで睨まれなければならないんだろうか。何だこの人、オーネストの友達か。また新しいファミリアか。無言で睨まれていると、途中でオーネストが割り込んできた。
「おい、リージュ。こんなポンコツでもこいつは黒竜討伐の発案者だ。ある意味では今回の戦いの主賓とも言える。敬意を払えとまでは言わんがちゃんと喋れ」
「だって……わたしが何年もかけてやっと仲直りしたのに、この怪しさ満点黒コートは何で当然のようにアキくんの隣にいるのぉ……?そこ、9年前はわたしの特等席だったもん!」
(あれー!?盛大にキャラ変わってるー!?)
さっきのドギツイ視線はどこへやら、オーネストが来た途端に女の子している謎の美女。オーネストはそんな彼女に今までに見たこともないくらい普通に困った表情を浮かべ、はぁぁ……と、普段のオーネストらしくない溜息を吐いた。
「………こんなんでもこの黒コートの変人は俺の友達でもあるんだよ。それは事実として受け止めろ」
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