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俺達は何を求めて迷宮へ赴くのか
46.黒竜討伐戦隊
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!!』とか『一発で沈めてやるよ!覚悟は出来たか!?』言い出しそう。面白いから今度フーと一緒に作ってみようかな……。

「下らないことを喋りすぎた。行くぞ」
「おうさ。お前、今回は『勝つ気』で行けよ?」
「……気が向いたら、そうする」
「『嫌なこった』とは言わないんだな。お前が人の指図を受けるなんて珍しい。こりゃ明日はメテオが降って来るぞ」
「阿呆。今日の戦い言いだしっぺはお前だろうが。お前の気まぐれに付き合ってやると言っているんだ」

 俺の言わんとすることを分かっているのか、鬱陶しそうに前髪を掻き上げたオーネストがうんざりしたような表情をする。

 現実という名の化け物相手に一歩も引かずに前へ進み続ける、オーネストの破滅的な戦い。生命の全てを絞り出すような荒々しくも愚かしいその戦いは、生きるためではなく死ぬためのものだと俺は感じる。要するに「今この瞬間に負けて死ねたらそれでいい」というオーネストの極めて自己中心的な願望が現れている。

 だが、言ってしまえばそれは後先を考えない獣の戦い方であって、肉体的には「全力」であっても戦士としての「本気」とは程遠い。

 つまりオーネストと言う男は、実は真面目に戦っていない――もとい、真面目に戦う気がない。

 そして断言しよう。この男、自分のために「本気」になる気が一切ない。

 真面目に生きず、遊んでいるのである。未来(あす)がいらないから。

(そんなオーネストが『気が向いたらそうする』ねぇ……)

 それがどういう意味か分かってて発言しているのやら。頭がいいオーネストだが、本当に時々だが抜けている瞬間があったりする。その「抜けている部分」という名のミクロン単位の変化を察知できる存在が五本指で数えるほどしかいないから世間には知られていないが、そうなのだ。

 まぁ、気付いているならそれも好し。気付いていなくとも別に好し。オーネストのやることが変わったとしても、俺のやることは変わらない。そしてどっちであろうと周囲に不都合な事ではないのだから、それでいいだろう。

「さぁ、行くか!黒竜の討伐に!!」
「ふん……」
「とうとうここまで来たねー……スキタイ特権ってことで一番槍とっていい?歴史に名前刻んじゃっていい?」
「剣士の癖に一番槍とはこれ如何に?槍使いと夜の腰使いはこの私が一番よ!なんなら今晩ベッドの上で教えてあげても……!」
「相変わらずの性無差別変態発言はやめてくんないかな、顔だけ美人の性欲獣キャロラインさん?ドナとウォノの教育に悪いからさ……あと人間として普通に引く」
「退く……?否、退いては至高ノ痛みが、遠ざかる……オーネストヲも退けた、黒キ破壊ノ化身……アぁ、遠のいて久しい悦楽ノ闘争ヨ、来たれりぃ………!!」
「無秩序で品も緊張感もない連中
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