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ハイスクールD×D 神様のレシピ
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引くぞ」

言葉を被せるように告げ、再び乾いた音が響く。

「それでは」

そこで初めて長考するふりをして、そして絞り出すように告げる。

「降りる。それから次に弾丸が出るのにフルベットだ」

これは外れる。むしろ外しに行ったのが正解だ。狙うは一撃必殺のみ。乾いた音が響き、100000$と追加で900000$を払う。

「次はいくら掛けますか?」

「再びMAXだ。死ぬ可能性がある以上は当然だろう」

「ええ。では」

Jが銃弾を入れて弾倉を回してから狙いをオレにつける。ゲームを続けていき、5回が終了したところで収支は+300000$となる。

「ふぅ、これで5回が終了したことになるが、これ以降はどうなるんだ?」

一度休憩が入り、ペットボトルの水を飲む。

「ここからはいつゲームをやめていただいても構いません。ルールは同じです」

「そうか。では続けよう」

体をほぐしてから再びゲームを続行し、11回目にとうとうチャンスが訪れる。

「引くぞ」

乾いた音が響く。流れ出る汗を乱暴に袖で拭い捨てる。今ので6発目。そして次で弾丸が出る。

「降りる。それから次に弾丸が出るのにフルベットだ」

「本当によろしいのですか?足りない分は契約している悪魔への借金となるのですよ」

「構いませんわ。もしもの際はグレモリー家が問題なく支払わさせていただきます。契約は遵守するものですから」

「い、いいでしょう。それでは最後の1発です」

最初の銃の確認の際に弾倉を回転させないギミックが隠されていることは分かっている。だからこそ、自信を持って引けるのだろう。そいつは甘い考えだ。そのギミックは今壊させてもらった。銃声が響き、Jと黒服が驚く。

「オレの勝ちだな。グレイフィア、いくらになる?」

「196830000$ですね」

「支払いは一括しか認めないぞ。契約に支払い方法を決めなかったのがそっちの落ち度だ」

「イ、イカサマだ!!」

「ほう、では何がどうイカサマなのか証明してくれ。銃も弾もオレは最初の確認で触っただけだ。まあ、仮にイカサマだとしてそれを見破れていない以上ゲームは有効だ。契約にちゃんと含まれているだろう」

「くっ、こいつらを殺せ!!」

「それも無駄。支払いまでがゲームの一環だ。魔力も能力も使えないし、襲いかかってくれば身を守るために魔力も能力も使える。そして、気付いていないようだが既にカジノの運営費以外から徴収を終えた。足りない分はそっちの悪魔の家から徴収中だ。絞れるだけ搾り取るみたいでな、家が残るといいな。というわけでばいば〜い」

懐から転移魔法符を取り出してグレイフィアさんと共に逃げる。




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