暁 〜小説投稿サイト〜
ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十七話 イゼルローン要塞に赴任なのです。
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
航艦数十隻が伏せているの?哨戒艦隊ならともかく、これは明らかに小戦隊編成だわ。
 理由はともかく、目的は私たちを一隻残らず葬り去ること。となると、アルトミュール恒星系に何か秘密が・・・・?それとも、第237駆逐隊そのものが目的なのかしら・・・・。
 私が考えていると、激昂したベルトラム大尉がラインハルトに指揮権を移乗しろと詰め寄っているのが見えた。仕方ないわね。掩護しなくては。

「副長!!」

 私の声に副長が振り向く。

「なんだ!?こんな時に!!何かあったのか!?」
「ミューゼル中尉の指示は的確でした。本艦は最後尾にあります。今回頭すれば敵の砲火の真っただ中を横断することとなり、危険です。しかも出力が低下している現状ではなおさらです」
「貴官までミューゼル中尉を支持するか!?」

 だめね、完全に感情的になっている。

「私は現状の判断が正しいと申しているにすぎません」
「同じことだ!!」
「バカじゃないの!!!正しい判断にどうしてケチをつけるわけ!?」

 あっ!!ティアナ!!!何言ってるの!?駄目じゃないの!!ここは前世じゃないんだから、私たちは一介の少尉に過ぎないのよ。もう!!

 ベルトラム大尉の顔が沸騰寸前に達していた。これ、下手したら抗命罪か何かで処分かしら・・・。

「航海長!!レーダーに異常反応!!!」

 その時、ティアナがレーダー反応を見て、叫んだ。ということは・・・・。

「報告は私にしろ!!」
「いや、ローメルド少尉、私が聞く」
「どっちでもいいわよ。右舷回頭した味方艦隊の反応が、消失!!原因は、味方艦隊前面及び側面に出現した敵の別働隊よ」

 なっ!!という表情をベルトラム大尉がしている。彼が絶句している間にティアナはラインハルトに意見しだした。

「航海長、進言をしてもいいかしら?」
「何か?」
「このまま小惑星帯の中に入り、敵をやり過ごし、そこで機関の応急処置を行うというのは?」
「ローメルド少尉の意見は正しい。エメリッヒ少尉、本艦を小惑星帯の中に回航」

 ハーメルン・ツヴァイはその艦首を小惑星帯の中に向けた。

「水雷長」
「な、何か?」
「機雷に自動信管を付けて、放出、最大出力で爆発させろ」
「そ、そんなことをしたら――!!」
「偽装だ。この艦が爆沈したと敵を欺くためだ」
「だ、だったら一発じゃ無理だ。三発同時に放出して爆発させないと・・・・」
「それでいい。やってくれ」
「・・・・・・・」

 水雷長デューリング中尉は無言で、汗をふきふきラインハルトに言われた通りの作業を素早くやってのけた。数秒後、派手に爆発した機雷を背に、ハーメルン・ツヴァイは小惑星帯の中に逃げ込みつつあった。

「エリーセル少尉。ローメルド少尉」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ