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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第十七話 イゼルローン要塞に赴任なのです。
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・・!!」
弱い、だが必死の声は、艦橋にいた全員に届いていた。がっくりと首を落とした艦長にキルヒアイスが呼び寄せた医療班たちが駆けつけ、艦長をタンカに乗せた。ラインハルトはそれを見届けると、立ち上がり、宙域をにらんだ。次の瞬間彼は航宙主任のもとに走り寄っていた。
「エメリッヒ少尉、本艦取舵一杯!!」
「えっ!?しかし、他の艦は面舵を取っておりますが――。」
「二度言わせるな!!取舵一杯!!」
「しかし――」
「エメリッヒ!!」
ティアナがエメリッヒをにらんだ。さっき緊急回避をさっさとエメリッヒがしていればこんなことにはならなかったのにと言いたい全開オーラを出している。
「僚艦に緊急連絡!!転柁を中止し、本艦に後続せよと伝えろ!!」
「はい!!」
フィオーナがいち早く通信を送る。
「何をしている!?取舵だ!!」
ラインハルトが呆然としているエメリッヒを叱咤する。
「エメリッヒ!!」
ティアナが声を上げた。
「この艦橋の指揮権は今は航海長にあるわ。命令に従いなさい!!」
エメリッヒにしてみれば、ティアナの言葉を聞くのは癪だったが、正論である。加えてティアナ・フィオーナの着任初日に手を出して返り討ちにされたこともあり、苦手意識を持っていたので、素直に従うことにした。さらに、先ほどの回避指令をすぐに実行できなかった弱みもある。
「わ、わかりました・・・・。本艦取舵一杯!!!」
ハーメルン・ツヴァイは僚艦と航路を別にし、ただ一隻で取舵を取って別行動を行い始めた。
そこにベルトラム大尉やデューリング中尉等が入ってきた。
「状況はどうなっている?」
「左舷下部に被弾、機関出力低下、艦長が負傷され、小官が指揮を執っております。なお、それ以外の被害状況の報告は今のところありません」
「艦長の負傷状況は?」
ラインハルトを無視しながら、ベルトラム大尉が軍医に尋ねる。
「予断を許さない状況だ。すぐに医療室に」
医療班たちがタンカを運び出す中、ベルトラム大尉が航路図を見て愕然となった。
「どうして当艦だけが別航路をとっている!!」
「ミュ、ミューゼル中尉の命令です!!」
エメリッヒ少尉が上ずった声で答える。
「ミューゼル中尉の!?・・・わかった。以後は私が指揮を執る。回頭して旗艦に続け!!」
「お待ちください!!」
ラインハルトが叫んだ。
「これは明らかに意図された奇襲です。同盟軍は小惑星帯に潜み、わが方を待ち伏せしておりました」
ハーメルン・ツヴァイ艦橋
■ フィオーナ・フォン・エリーセル少尉
そう、待ち伏せよ。でも、考えてみればこれはおかしなこと。たかが4隻の駆逐隊に対してどうして戦艦や巡
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