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インタビュー・ウィズ・キラー 慈愛なる殺人鬼の告白
第1話 前半戦 始まりの道
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天野 出版 前
「すみません。月刊グローブの若村です」
「いらっしゃいませ、いま社長が食堂でお待ちしております」
受付嬢に案内され食堂に連れて行かれた。
そこには
「アレが……」
「月刊グローブの記者さんだよ。レイ」
「アネキ、無理なら断れ」
「心配しないで〜ムリはしない主義だから」
噂で聞いていたけど
恋人が『性同一性障害』を抱えてるってのは本当みたいだ。
隣にいるのは誰だろう?
『姉貴』って…
「はじめまして」
「あっ…はい。月刊グローブの若村 友梨です」
「よろしくお願いします……それでは」
「ねぇ」
「は、はい?」
噂よりも美人だ。
でも、こんなにもチャラいとは思わなかった。
「ねぇってば」
「はい??」
「あのさぁ……一応、天野出版の歴史?ジャンル?なんかをインタビューするんだっけ」
「天野出版さんの創業から大手出版社とタメを張る程の……」
「それ、本当の目的じゃないでしょう」
流石……ハーバード大で心理学教授を教えていただけはある。
正直に話すべきか…黙ってるべきか。
「悩んでるの?」
「えっ……」
内面も読んでるの?
もしかして…作り笑顔もバレてる?
「私の読みが正しければ、貴女は4ヶ月前の事件と」
「私の繋がりについて取材しに来たのね」
「……はい」
多分、本能的に私は
彼女にウソは通用しないと感じた。
私は正直に今回の取材目的を自然と全て話してしまった。
彼女は優しい表情で笑みを浮かべ、頷いてこう返答する。
「4ヶ月前の事件と数年前の天水教壊滅の一件は」
「私が原因よ」
彼女は静かに語り出す。
それは1人の女性が『母性』と『信念』の為に
”運命”に抗い続けた22年間の闘いを。
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