第二十五話:対決・紅の姫騎士(下)
[3/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
処に!?」
「……そこに」
マリスが指差した先―――ロザリンドの足元が、またも爆発して土を巻き上げた。
「ほわああぁぁぁあぁぁあ!?」
宛らジャグ漫画の如く間抜けに吹き飛びながら墜落し、またも爆発した中空高々打ち上げられ、地面に落ちたと思いきや再び爆発。
一瞬の間を置いてすぐまた爆破が襲いかかり、何とか着地しようとまだまだ続くと【漆黒爆弾】が炸裂しつづける。
「……九連鎖成功」
「神聖な決闘をゲーム感覚でしないでくれたまえ!!」
最早全身煤まみれなロザリンドが、見当違いにも感じる場所を指摘し、怒声を上げて抗議する。
……まだ怒りが足りないな。
「しかしこんなもの……空から攻めればどうという事は―――」
「……逃げるの?」
「い、いや逃げる訳じゃないぞ!?」
「……逃げるんだ? ……勝てそうにないから、実力差があるのに格好悪くても、安全策を取るんだ」
「〜〜〜〜〜っ!!」
逃げた逃げたと相手に馬鹿にされたまま勝つのは相に合わないんだろう。
ロザリンドは慌てて翼を引っ込めた。
「嫌な奴だな君は!!」
「……褒め言葉」
「ぐぐぐぅ〜〜……ッ!!」
単細胞なのは見立て通りだったらしく、面白い様に頭の血を上げてくれる。
「よかろう! ボクは此処から動かない!! 寧ろ真っ向勝負こそボクの真価が発揮される時なのだからね!!」
言いながらロザリンドは魔力を集中し―――竜氏が吹きだる程に片目を金色に輝かせた。
これこそ【剣聖の領域】に入った証拠……此処から、属性攻撃が開始されるのだ。
「本気を出したこのボクと正面対決を望むとは……その心意気こそ見事だが、愚かだと言わざるをえまい! 我が研ぎ澄まされし騎士たる一刀を喰らい、後悔を刻みつけたまえ!」
ロザリンドはそう言い放ち、垂直に体験を構える。
「“我が宝剣 力に満ちよ 宿せ燎火”―――――我が右手に【ミカエルの剣】!!!」
猛火を帯びた刀身が派手な音を立てて振り切られ、封印から解き放たれた炎龍が這うようにかっ飛びマリスへ襲い来る。
その一撃はある字の心情を反映させたが如く、実に実直かつ一直線な軌道を描いて突き進む。
離れていて尚感じる熱量は、膨大なエネルギーを内包した証なのか……。
「その身に焼き付けたまえ殺戮の天使! 我が渾身の一撃を!」
ロザリンドの浮かべる勝利を確信した笑みが、その威力を如実に伝えて来る。
その暴意に対し、マリスは―――
「……無理」
実に冷静に、【漆黒爆弾】で対処した。
「あ」
次々に誘爆し地から派手に吹
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ