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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第68話
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―正直、迷っています。このまま内戦が続けば多くの人が苦しむ事になる。しかも貴族連合はメンフィルに対する”切り札”のような物も持っている。だからといって貴族連合に味方するのが正しいとは思えない。それは正規軍に対しても同じです。」
「…………それは……」
「そして、殿下がこんな風に利用されようとして……エリスにも不自由をかけている状況を放っておくわけにはいきません。」
「リィンさん……」
アルフィン皇女が複雑そうな表情でリィンを見つめているとリィンはアルフィン皇女に背を向けた。
「……12年前にシュバルツァー家に引き取られて。俺はずっと……あいつとエリゼの兄であり続けたんです。父と母に愛されて……二人の兄である事を通じて俺は、俺になれたんだと思います。……殿下も見られたでしょう?俺の”あの姿”を―――」
「あ……」
リィンの言葉を聞いたアルフィン皇女はユミルで変貌し、猟兵達を殺戮したリィンを思い出した。
「幼い頃、似たような事があって……二人は怖かったはずなのに変わらずに俺と接してくれました。―――あの時に誓ったんです。何があっても二人は……妹達だけは守りぬいて見せると。だから……つい考えてしまうんです。たとえ自分がどうなっても……たとえ”信念”を曲げても妹達を優先すべきじゃないかって……」
「……リィンさん……………………」
リィンの言葉を聞いたアルフィン皇女は複雑そうな表情で黙り込んだ後決意の表情でリィンを見つめて声を上げた!
「―――兄様、しっかりしてください!」
「……え……」
アルフィン皇女の口調や言葉を聞いたリィンが呆けたその時アルフィン皇女はリィンを後ろから抱きしめた。
「で、殿下……?」
「エリスの事は良く知っています!たぶん兄であるリィンさんが知らないようなことも……!8年前のことにしても……もう、大体のことはわかります!その事が原因で、リィンさんが剣の道に進んだことも……!リィンさんがそれをトラウマに思っていることも……!あの子は―――エリスはそのことを申し訳なく思いながらどこか心地よく感じていた……!貴方の関心を、貴方の責任感を自分が独占していることに……それはエリゼさんも恐らく同じでしょう。でも、それはエゴに過ぎないって二人も気付いていたんです!」
「……!」
「あの子が女学院行きを決めた理由は他にもありますけど……それでも、これ以上リィンさんを無用の罪悪感で縛りたくない―――それが一番の理由だったんです!エリゼさんが侍女の道を選んだのもエリスと同じ理由だと思います!」
「……それは……」
「……だからリィンさん。どうかエリゼさんとエリスを”理由”にしないであげてください。だって二人は、貴方が本当に望む道を見つ
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