暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第67話
[3/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なったのもそれが原因でもあるでしょうね。)

(お、お二人がそれを言いますか……?)

(まあ、私達もある意味強引な方法で契約したけどね……)

その様子を微笑ましそうに見守るベルフェゴールとリザイラの念話を聞いたメサイアは表情を引き攣らせ、アイドスは苦笑した。その後リィンはスカーレットが淹れた紅茶をご馳走になった。



「うふふ……いい茶葉を使ってるでしょう?さすがは帝国最大の貴族が所有する船といった所かしら。」

「……確かに、今まで味わったことがないくらいの香りかもしれない。カイエン公爵家御用達だったら納得といったところか……」

「あら、君の家も一応は貴族なんでしょう?シュバルツァー男爵家、だったかしら。あの”聖魔皇女”の専属メイド長を務める”聖魔皇女の懐刀”―――いえ、”守護の剣聖”エリゼ・シュバルツァーを輩出した事で、メンフィル皇家に重要視されている話は聞いているけど。」

リィンの言葉を聞いたスカーレットは意外そうな表情で問いかけた。



「貴族も男爵くらいだと資産家とは言えないからな。むしろリフィア殿下の専属侍女長を務めている事で高給取りになったエリゼ自身が資産家と言うべきかもしれない。暮らしぶりは結構、慎ましやかなものだったよ。」

「ふふ、そっか。案外あたちの家の方が裕福だったかもしれないわね。」

スカーレットがふと呟いた言葉を聞いたリィンはザクセン鉄鉱山で対峙したヴァルカンの言葉を思い出した。



スカーレットのやつは鉄道を強引に通されたせいで故郷を失くしたって聞いてるしな。



「貴女の家というのは……?」

「ああ、別にあたしは貴族ってわけじゃないわよ?家が農場をやってたからそれなりに裕福だったけど。郷里の名士ってくらいね。」

リィンが自分が没落した貴族と勘違いしている事に気付いたスカーレットは苦笑しながら答えた。



「なるほど………………」

「フフ、それがどうしてテロリストに身を投じたのか……気になるって顔をしてるわね?」

「……気にならないと言えばさすがに嘘になるな。鉄道を強引に通されたというのは聞いたことがあるけど。」

「あら、”C”に聞いたの?……いや、”V”ね。まったくおしゃべりなんだから。」

リィンの話を聞いたスカーレットはリィンが自分の過去の一部を話した人物を思い浮かべ、呆れた表情で溜息を吐いた。



「その、貴女の故郷というのは……」

「フフ、それについては言わぬが華にしておきましょう。知った所で君に何ができるわけでもないしね。」

「それは……………………」

スカーレットの言葉を聞いたリィンは複雑そうな表情で黙り込んだ。



「フフ、可愛いわね。”C”が気に行っ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ