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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第67話
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散々翻弄した相手にずいぶんお優しいじゃねぇか?」

リィンの言葉を聞いたヴァルカンは目を丸くした後口元に笑みを浮かべて問いかけた。



「……もう沢山なんだ。恨むのも、憎しみ合うのも。”罪”は消えないかもしれないけど誰もがこの内戦が早く終わるのを待ち望んでいる――――あんたたちだって戦争がしたいわけじゃないんだろう?」

「フン……御託は結構だ。俺達の心配よりも前にてめぇの心配でもするんだな。貴族連合に付こうが、抗おうが―――どっちの道も甘くねぇってのはさすがにわかってんだろうが?」

「っ……」

「クク、せいぜいゆっくり考えな。その上で、改めて敵同士になったら存分にやり合おうじゃねえか。―――今度は戦場でな。」

「―――失礼する。」

そしてリィンは部屋を退出し

「クク……ちょいとイジメすぎたか。―――しかし、リィン・シュバルツァーだったか。……ああいう小僧になら任せてもいいかもしれねぇな。」

その様子を見守っていたヴァルカンは口元に笑みを浮かべた後穏やかな表情をした。



(見透かされたか……確かにまずは自分自身の事を考えないと。でも何だか……ちょっと覇気がなかったな。)

部屋を出たリィンはヴァルカンの様子がおかしかったことに気付き、ヴァルカンの経歴を思い返した。

(”アルンガルム”………鉄血宰相に皆殺しにされたという猟兵団だったか。やっぱり仇がいなくなって目的を達成したからか……?)

その後リィンは隣の部屋の扉の前に立った。



(人の気配……誰かが中にいるみたいだな。”V”が隣にいたということは……)

部屋にいる人物をある程度予想したリィンは扉をノックすると予想した人物の声が返ってきた。

「あら……?フフ、いいわよ。入ってらっしゃいな。」

「―――失礼する。」

リィンが部屋に入ると帝国解放戦線の幹部である”S”―――スカーレットがいた。



「うふふ、いらっしゃい。昨日、君が来たと聞いて顔を合わせる機会があるかもと思ってたわ。」

「帝国解放戦線”S”―――スカーレットか。」

スカーレットの顔を見たリィンはトリスタでの戦いを思い出した。



「一月半ぶり……トリスタの攻防戦以来だな。」

「フフ、お互い随分と思い出深い経験になったわね。そんな所に突っ立っていないでこっちにいらっしゃいな。紅茶でも淹れてあげるわ。」

「い、いや……」

スカーレットの誘いを聞いたリィンが戸惑ったが

「……〜♪〜……」

(……まあ、少し話をするくらいならいいか。)

鼻歌を歌いながら紅茶を淹れるスカーレットを見て諦め、席に座り

(うふふ、相変わらず強引な女に弱いわね♪)

(ふふふ、今の状況に
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