第2章:異分子の排除
第26話「休日」
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部屋を貸してくれた。
...なお、弾君の意見は無視のようだ。
「(...そういえば、秋十君の方はどうなってるかな?蘭って子の様子見に行って、その子の泣き声が聞こえてきたまでは分かるけど...。)」
まぁ、秋十君の事だ。慰めてたりするだろう。
=秋十side=
「(....なんて言って会えばいいのだろうか...?)」
厳さんに促されるまま、弾の妹である蘭の部屋の前まで来た。
けど、一度は行方不明になった身だ。なんて言って会えばいいのか分からん。
「(...とにかく、ノックしてみるか。)」
考えてるだけでは埒が明かないので、とりあえず四回ノックする。
「.....お祖父ちゃん?それともお兄?」
若干棘というか、暗い声色で返事が来る。
「...久しぶりだな、蘭。...入っていいか?」
「.....ぇ...秋十...さん....?」
俺の声に気付いたのか、蘭が戸惑う。
「ああ。俺だよ。」
「...嘘...だって、秋十さんは....でも....。」
戸惑い、混乱する気配が、扉越しに伝わってくる。
「....入って、いいか?」
「ま...待って!」
少し、中でドタバタと物音がする。
そして、しばらくして...。
「...どうぞ。」
「ああ。」
許可が降りたので、俺は蘭の部屋に入る。
中に入ると、清楚な服に身を包んだ蘭が緊張した面持ちで佇んでいた。
...さっきのは着替えてたのか。
「秋...十...さん...!ホントに、秋十さん....!」
「..っと。...心配、してくれてたんだな。俺の事。」
泣きながら俺に縋ってくる蘭。
どれだけ心配で、どれだけ悲しんでいたのかが、よく分かる様子だった。
「秋十さんが行方不明って聞いた時、もう、どうしたらいいか、わかんなくなって...!」
「....ごめんな。今まで、諸事情で俺の事を隠しておかなきゃならんかったんだ。」
今だって、“織斑秋十”ではなく“篠咲秋十”としてここにいる。
未だに、“織斑秋十”は行方不明扱いなのだ。
「...いいんです。秋十さんが、ちゃんと生きてるって分かりましたから...。」
「...そうか...。」
少し、落ち着かせるためにも俺の経緯を軽く話す。
桜さんに助けられた事、今は“篠咲秋十”として会社の一員でもある事など。
一応、ニュースで男性操縦者関連の事は知っていたらしく、途中からはIS学園関連について会話するようになっていた。
「....良かったです。秋十さんが、ようやく幸せな暮ら
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