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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第58話
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「し、”仕留める”って、まさか……!」
「プリネ達は”怪盗紳士”を”殺す”つもりなのか……」
「お姉様……」
ツーヤの発言を聞き、プリネ達がブルブランを殺害しようとしている事に気付いたマキアスは信じられない表情をし、ガイウスは真剣な表情をし、セレーネは複雑そうな表情でツーヤを見つめた。
「ようやく会えたな、我が”友”の家族を拐かした下手人が!貴様は余達自らの手で”処刑”してくれる!子供であろうと、余達メンフィルの怒りに触れた愚か者は決して許さん!」
「エリスを誘拐した事……絶対に許しません。例え相手が子供であろうと、メンフィルが”処刑”認定した者であるならば”容赦はしません”。メンフィルとエレボニアの外交に罅を入れた元凶の一人である貴女にはその命を持って償ってもらいます!」
「”聖魔皇女”と”守護の剣聖”……!戦力はこちらが圧倒的不利。クロチルダ様、早急に撤退をお願いします……!」
怒りの表情をしているリフィアとエリゼに膨大な殺気を向けられたアルティナは不安そうな表情で呟いた後慌てた様子でクロチルダに視線を向け
「エ、エリゼ!?」
「………………」
「………そっか〜。君達とはここで”永遠のお別れ”か〜。色々話したかったんだけど、相手が悪すぎたね〜。」
「ミリアムちゃん……」
リフィアとエリゼが子供にしか見えないアルティナを殺そうとしている事にルシア夫人は信じられない表情をし、二人の言葉―――子供であろうと貴族の子女を誘拐した上外交問題にまで発展させた者は”処刑”になってもおかしくない事を理解していたシュバルツァー男爵は重々しい様子を纏って黙り込み、二人の処刑宣言を聞いて静かに呟いたミリアムの言葉を聞いたクレア大尉は複雑そうな表情をした。
「さっきから転移魔法の発動を何度もしているわよ!なのにどうして発動しないのよ!?一体この郷で何が起こっているというの……!?」
そしてアルティナの嘆願に対してクロチルダが混乱した様子で声を上げたその時
「―――何度やっても無駄です。この一帯にいる精霊達に呼びかけ、精霊達の力によって私達に仇名す者達の転移手段は発動しないように精霊達が妨害しているのですから。」
エルフの女性―――リウイの側室の一人であるシルフィエッタ・ルアシアが静かな表情で答えながらシグルーンと共にクロチルダと対峙して杖を構えた。
「何ですって!?」
「ええっ!?せ、精霊達に直接呼びかけて姉さんの転移魔法を妨害するなんて……!?そんな事ができるのは”精霊王”のリザイラさんくらいなのに、一体どうやって……!」
「―――!”精霊王”であるリザイラのように精霊達に直接呼びかけられる事といい、その容姿や耳といい……まさか――――”エルフ”!
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