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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第58話
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思う。―――ヴァリマール、セリーヌを降ろしてくれ!」

セリーヌの忠告を聞いたリィンは静かな表情で答えた後予想外の指示をヴァリマールにした。



「フム……?」

「ちょっ……何を言い出すの!?」

「大丈夫―――こんな内戦の状況下でも”Z組”は再会できたんだ。委員長と一緒にしばらく待っていてくれ。――頼む、ヴァリマール!」

「承知シタ―――」

「ま、待ちなさい―――!」

そしてヴァリマールはセリーヌの反論を聞かず、セリーヌを外に出した。



「フフ、我が弟ともしばしのお別れだな。アルバレアの人間として気骨を見せてみるがいい。そなたの誇りと信念を己自身に証明するためにも。」

裏の協力者たちと共に光に包まれたルーファスは口元に笑みを浮かべてユーシスを見下ろし

「兄上っ……!」

ユーシスはルーファスを睨んだ。



「―――ルーファス卿!」

するとその時いつの間にか外に出たシュバルツァー男爵とルシア夫人がルーファスを見つめていた。



「これは男爵閣下……ご無沙汰しております。父が失礼をいたしました。いずれメンフィル帝国にも改めて謝罪を致し、必ずや二国間の外交問題を解決してみせます。」

「それはいい……リィンをどうするつもりだ!?それに―――君ほどの若者がどうして……!」

「……ご子息はしばしの間お借りすることになりますがどうかご心配なさらず。それではこれにて―――御身をお大事にされますよう。」

そしてルーファスが恭しく礼をしたその時、ルーファス達を包み込んでいた転移魔法の光は消えた!



「……………?」

「おい、どうなっているんや?何で転移魔法の光が消えるんや?」

「―――イレギュラーが起こった模様。クロチルダ様、これは一体……?」

転移の光が消えた事に気付いたルーファスは不思議そうな表情をし、ゼノは戸惑い、状況を分析したアルティナはクロチルダに視線を向け

「わ、わからないわ!私の転移魔法がキャンセルされるなんて…………一体この郷に何が起こっているの!?」

クロチルダは困惑した様子で周囲を見回した。するとその時ヴァリマールはオルディーネと共に”パンタグリュエル”に向かった。



「リィン………!」

「リィンさん……!」

「お兄様……!」

「そんな……せっかく会えたのに!」

「すまない、みんな―――だが、必ず戻ってくる!どうか無事でいてくれ―――!」

ヴァリマールは一瞬アリサ達に視線を向けた後”パンタグリュエル”に向かい

「リィンさ――――んッ!」

「リィィィン――――!!」

「お兄様――――!!」

それを見たクレア大尉、アリサ、セレーネは悲鳴を上げ
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