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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
外伝〜それぞれの”計画”の崩壊の鼓動〜
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れでこの一帯にいる私達に仇名す者達の”転移”に類する手段による撤退は完全に不可能となりました。」

その時詠唱を終えて魔術を発動したエルフの女性はリウイに報告し

「―――ご苦労。ペテレーネ、戦になった際手筈通りに頼むぞ。それとシルフィ、お前はシグルーンと共に”蒼の深淵”の相手をし、”魔術師”としての”格の違い”を思い知らせてやれ。」

「「はい!」」

リウイの命令にペテレーネと共に力強く頷いた。



「うふふ、まさか”パンタグリュエル”が”メンフィル帝国軍に常に包囲されている上、艦内にいる兵士や整備員達の中にメンフィル兵達が紛れ込んでいる”なんて、夢にも思わないでしょうね♪まあ、これで心置きなく”バルフレイム宮爆撃作戦”も行えるわね♪後はエリスお姉さん救出とリィンお兄さん救出の時に同時に行うエレボニア帝国によるユミル襲撃に対するメンフィル帝国の”報復”―――――”バルヘイム宮爆撃作戦”と”パンタグリュエル制圧作戦”によって、古くからの伝統を誇るエレボニア皇宮である”バルヘイム宮”が爆撃された上、貴族連合の旗艦である”パンタグリュエル”がメンフィルに強奪されたらどんな顔をするのかしらね♪」

「ふふっ、”飛んで火にいる夏の虫”とはこの事ね♪」

「セオビット、今は冬だから”冬の虫”だよ?……って、あ。そもそも冬には虫なんてほとんどいないね、キャハッ♪」

凶悪な笑みを浮かべるレンは上空にいる”パンタグリュエル”を見つめ、睡魔族の娘の言葉を聞いたエヴリーヌは凶悪な笑みを浮かべて答えた。



「………了解しました。ご武運を。―――陛下、手筈通り先程エフラム皇子殿下達率いる部隊がアイゼンガルド方面に展開している貴族連合軍との交戦を開始したとの事です。貴族連合軍殲滅後はシュバルツァー卿達に挨拶をする為にエイリーク皇女殿下達と共にユミルに顔を出すとのことです。」

「報告ご苦労。エフラム達ならば、それ程時間はかかるまい。」

通信を終えたファーミシルスの報告を聞いたリウイは静かな表情で頷いた。

「文字通り貴族連合の”裏の協力者達”の”一網打尽”の時だな。」

「……そうね。」

「…………………」

「―――この戦いは貴様らの計画が崩壊する”序章”に過ぎない事をその身を持って思い知るがいい、貴族連合。メンフィルの逆鱗に触れた事、心の底から後悔させてやろう。」

そしてレーヴェの言葉にプリネは複雑そうな表情でアリサ達を見つめながら頷き、ツーヤは目を伏せて黙り込んでいたがやがて決意の表情になり、リウイは全身に凄まじい覇気を纏い、目を細めて”パンタグリュエル”を睨んでいた。
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