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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第55話
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ザをすりむいては、泣きながらわたくしの名前を呼んでくださったものですわ♪」

「はは……微笑ましいですね。(アリサは恥ずかしがりそうだけど。)確かラインフォルト家には7年ほど前にいらしたんですよね?」

シャロンの話を聞いて思わずその光景を思い浮かべて苦笑したリィンはある事を思い出して尋ねた。



「はい、旦那様―――お嬢様のお父上がお亡くなりになってからでしたわね。雇っていただいたイリーナ会長には、感謝してもしきれませんわ。わたくしに”メイド”という道を与えてくださった恩人ですから。」

「それじゃあ……ラインフォルト家に来てからメイドを始めたんですか?それ以前は――――あ。」

シャロンの話を聞いたリィンは驚いた後シャロンの正体を思い出して気まずそうな表情をした。



「……ふふ、そうですわ。わたくしはそれまでずっと”執行者”としてのみ動いていました。最初にラインフォルト社へ来たのも、結社に与えられた使命の一つとして……そこでイリーナ会長と出会い、ヘッドハンティングされまして。それからはメイドと執行者の二足のわらじになりますわね。」

「結社の人間をスカウトって……イリーナ会長って、やっぱり只者じゃありませんね。」

「クスクス……会長だけでなくヨシュア様を引き取り、”光”の道へと導いたカシウス様とエステル様……そしてあのレーヴェ様をも”光”の道へと導いたプリネ様も只者ではありませんわよ?」

「た、確かに言われてみれば……」

シャロンの話を聞いたリィンは自分が知る元執行者達―――ヨシュアやレーヴェ、二人を結社から抜けさせた人物達を思い出して冷や汗をかいた。



「話を戻しますがイリーナ会長のおかげでわたくしは、ようやく自分の道を見つけられました。もはや後戻りはできない身ですが、それでも……」

「シャロンさん……」

「ふふ……何でもありませんわ。とにかく、これから何があろうとわたくしの愛と献身は揺るぎませんわ。ラインフォルト家のメイドとしてだけではなく、Z組のみなさんのために誠心誠意尽くさせていただきますから♪」

「……はい、よろしくお願いします。俺達もそれに応えられるよう、精一杯頑張らせてもらいます。」

その後、シャロンは手早く料理の下ごしらえを済ませ……結局ルシア夫人が戻ってくるまでできる限りの手伝いだけしてからその場を後にしたリィンは郷の見回りに戻り、宿酒場にセリーヌと共にいるエマに話しかけた。
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