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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第55話
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…俺達、本当に昔会っていたのか?」

「そ、そうかも……怖い思いでだったからか、私もすっかり忘れてたけど……」

二人は黙り込んだ後やがて苦笑し始めた。



「……はは。なんて偶然だ。運命……なんていうにはちょっと恥ずかしいけど。」

「フフッ、そうかしら?あの時出会った私達はそれぞれの”道”を見つける途中で再び出会って、将来結ばれる事になったんだから、”運命”だと思うわよ?その……私、リィンがあの時の男の子だって思い出した時、凄く嬉しかったわ……」

「ア、アリサ……」

頬を赤らめたアリサの言葉にリィンが顔を真っ赤にしたその時

「リィン……ん……大好き…………ちゅ……れる……」

(アリサ……)

(えへへ、二人は相変わらず仲良しだね〜。)

アリサはリィンと深い口付けを交わし、その様子をミルモは嬉しそうに見守っていた。



「そ、その、改めてになるけど、これからもよろしくお願いするわ。」

「あ、ああ……こちらこそ!」

その後、照れた心地になりながらも協力して導力バイクの整備を済ませ……一緒にシュバルツァー男爵の書斎に工具を戻したリィンは郷の見回りを始め、雑貨屋にいるシャロンを見つけるとシャロンの行動が気になり、声をかけた。


「シャロンさん、買い物ですか?」

「ええ、皆様が鳳翼館で話し合われるとのことですし、厨房をお手伝いしようかと。それと、所用で出かける奥様の代わりに、男爵閣下のお食事の準備もありまして。」

「なるほど……それは助かります。」

「…………”怪盗紳士”や”神速”に加えて”劫炎”まで現れた状況……結社の動きは気になりますが、わたくしは皆様と共にありますわ。どうか、Z組として悔いのない決断をしてくださいませ。」

現在の状況を改めて思い返したシャロンは真剣な表情でリィンに激励の言葉を送った。

「シャロンさん……ありがとうございます。なんとかみんなで考えてみます。」

「ふふ、応援していますわ。」

「(それにしても父さんの食事か……俺も手伝ってみるかな?)これから父さんの食事を用意するみたいですけど、俺にも手伝わさせてもらえませんか?その、今のうちに少しでも親孝行をしておきたいですし。」

「リィン様……ふふ、男爵閣下もさぞお喜びになりますわ♪それでは買出しを済ませて厨房に参りましょうか。」

リィンはシャロンと共に屋敷の厨房に向かい……ルシア夫人が所用で出かけている間に、シュバルツァー男爵の食事作りを手伝うのだった。



〜シュバルツァー男爵邸〜



「へえ、作るのはユミル風のボルシチですか。野菜もたくさん採れますし身体が温まりそうでいいですね。」

「ふふ、それにお肉のタンパク質は男爵閣下の怪
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