第24話 明日を見据えて
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・・・・・・・・・」
本来知られていなかったコンプレックスの1つを、何故か知らない筈のキャップが知っており、その件について大和とガクトが出払っている間に色々あったのだ。
その件についてモロは深く落ち込んでいた。
風間ファミリーは全員で9人であり、うち4人は暗い気持ちに支配されていた。
そして1人は残念な豆柴である。
つまりカオスと言えた。
そんな面々の前から1人の男が歩いて来た。
そしてすれ違う時、その男は百代以外の全員の頭を一瞬撫でるように触り、そのまま過ぎ去っていた。
しかし触れられた面々の誰もがその事に気付かなかった。
そして過ぎ去っていった男が口を開く。
「既にあの歳で、災害認定された武神・川上百代か。――――あれから数年、随分と成長したものだ。やはり人は、未知の刺激を適度に与える事により成長していくモノだな」
独り言を呟きながらその歩みを止めない。
「そして川神百代の周りも個性あふれる若者達ばかりだ。土壌は既に完成している。なればこそこの種まきは、いずれ必ず彼らを今とは比較にならないほどに成長させる貴重な経験になるだろう」
そしてそこで立ち止まり、誰もいない方へ振り返る。
「――――それ以上に、あの川神百代をさらに成長させる促進剤、正義の味方の成れの果て、夢破れし英雄、錬鉄の魔術使い、衛宮切嗣の忘れ形見、衛宮士郎よ。今の私には土壌を作り種をまく事位しか出来ぬ身だ。故に如何か、お前の活躍に期待させて欲しい。さもなくば――――」
そこで言葉を止めて、誰に見られるでも無く去って行った。
−Interlude−
翌日の早朝、士郎は何時もの様に早朝のトレーニングを熟そうとホテルの外へ出る直前、川神姉妹に捕まり今は基礎練をすべて終えた後の軽い稽古をしている。士郎と一子で。
「ハッ!」
「甘いと言った!踏み込み過ぎだぞ!」
一子は、士郎が石や木の枝などを使って作った急ごしらえの薙刀を振りながら、前へ前へと出がちに連撃を飛ばす。
しかし士郎の徒手空拳に全て防がれながら注意を受ける。
「速度を生かしながらの連撃なのだろうが、薙刀は本来待ちの型だ。だから大振りを躱されると――――」
「あっ!」
一子の唐竹割りをあっさりと躱した士郎は、さらに壊さぬ加減で薙刀を片手で叩き落とすと同時に、もう片方の腕の正拳を一子の目の前で寸止めする。
「簡単にこうなる」
「ま、参りました・・・」
士郎に負けて項垂れる一子。
「俺も薙刀を極めている訳じゃ無いからな、偉そうなことは言えないが薙刀でこれからも大成したいんだったら前にで過ぎる悪癖も直していけ。まぁ、そこらへんも含めて、本格的な指
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