第五章
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と思う。
武蔵を降りて、別の教導院に行くなり、別の国の生徒になるなりと道はあるだろう。
「浅間!」
「え? は、はい!」
正純が私の名を呼んでいた。
「浅間神社から、安芸の厳島神社に抗議文と、臨時相続確認の取り扱いの見直し要求を送れ! 三河の姫、ホライゾン・アリアダストと神社との正式な契約――生まれた土地の神社と行う産土契約も、生活圏の神社で行う氏子二級契約も、どちらも武蔵生まれの彼女が行ったのは武蔵の主社である浅間神社で、生活に関する神事は浅間神社が行うのが基本――」
やばー、やばいですよーう。話聞いてませんでした。
けど、話の内容からして、ホライゾンの契約関係で抗議しろってことですね。
急いで、抗議文を作って正純の言う通りの内容を送信。
喜美が、聞いてなかったのね。言ってきたけど、無視した。
他の皆は、正純達の流れを聞きつつ、実況通神《チャット》してたらしい。
正純は続けて、言う。
「武蔵アリアダスト教導院は、聖連との三つの平行線を保つことで理解とします」
『浅間、浅間。話聞いてなかったって? 案外抜けてるな』
余計な事を、余計な人間が、ユーキ君に伝えていた。
『対論の並べ合いを用いた焦土戦術→教皇総長有利→正純ピンチ→正純身勝手な解釈→今ここ』
なんとなくだが、理解できてしまった。
『んで、平行線の立場を取る感じ。聖連側が金融凍結したからこっちは勝手に融資するから。ホライゾンが君主って言うなら、正当な神社で抗議で差し止め。無関係なホライゾンを引責自害させようってならホライゾンを保護する為に武蔵の学生にしちゃえって感じ。教皇総長が詭弁って言ってるけど、あっちの詭弁でこっちは平行線を保つ感じ。でだ。平行線を守るなら、相手はこう言ってくる。聖連は争いなんて望んでないぞって』
その通りの問いかけが、聞こえた。
争いを、聖連との全面戦争の問だ。
どうするんでしょう。というか、正純に助け舟を出さないのだろうか。
『どうしましょう。戦争ですよ。戦争!』
『まだ決まってねーよ!』
●
おかしい。相手は、全面戦争のカードを切ってきたはずだ。
だが、発言の全てを撤回して降伏するならという条件付きだが。
随分な譲歩を見せてきた。
……非公式の口約束にしても、譲歩が行き過ぎていないだろうか?
「ホライゾンに与えられた、大罪武装が知りたくない」
私の耳元に、いきなり言葉と吐息がかかった。
そうだ、ホライゾンの自殺に拘る理由は――。
私は、聞いた。
『よく気付いた。だから答えてやろうかなぁ。そう、ホライゾン・アリアダストの持つ大罪武装について、先程|三征西班
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