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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(3rd篇)
第6話(1章終了)
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…挨拶代わりに一つだけ教えておこう。我が名は”黒騎士”。偉大なる”王”に仕える”影の(ファンタズマ)”の守護者なり。それとこれは我が背後を取った娘………お前への健闘賞だ。受け取るがいい。それでは、さらばだ―――」

そして男――黒騎士は消えようとした。黒騎士が消える寸前にケビン達は慌てて駆け寄ったが、一足遅く黒騎士は消えた。しかしその代りに黒騎士が消えた後、なんと封印石が現れた!

「くっ……」

「き、消えちゃった………………」

「………………………」

黒騎士が逃げられた事にケビンは唇を噛み、ティータは信じられない表情をし、リースは不安げな表情で黙っていた。

「何者かはわからないが…………一つはっきりした事がある。………どうやら我々には明白な『敵』がいるという事だ。」

「………ええ、そうですな。それもどうやら………とびっきり厄介な敵みたいや。」

そして真剣な表情のユリアの言葉にケビンは重々しく頷いた。

「そういえばさっきの黒騎士?だっけ。そいつが消えた後、リタの為になんか訳のわかんない石を残したみたいだけど………」

「……それが”封印石”だよ、マリーニャちゃん。」

「これが!?こんなのにあたしが入ってたの………!?」

リタの説明を聞いたマリーニャは驚いて封印石を見つめた。

「ね、ねえリタちゃん。さっきの黒いお兄さん、リタちゃんへの”健闘賞”って言ってたけど………」

「…………多分、私が関係している人が封印されていると思うわ。(まさか…………!)」

(リタへの”健闘賞”って事は”あの子”しか思い浮かばないんだけどね………ま、何はともあれ心強い仲間がまた増えるわね。)

ティータに尋ねられたリタは頷いた後、”封印石”の中にいる人物に察しがついて、信じられない表情をして封印石を見つめた。また、同じように察しがついたマリーニャは口元に笑みを浮かべて封印石を見つめた。



そしてケビン達は一端情報を纏める為、そして新たな封印石を解放する為に庭園に戻った…………





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