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もう一人の八神
新暦76年
memory:07 どっちが強いの?
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て話の内容を伝えると納得する。

「なるほどな。だったらユーリだろ」

「……本人前にザックリいくんだ」

「言っておくがユーリが家族だからってわけじゃないぞ。純粋にユーリは慣れてるんだよ」

「何がですか?」

「戦いにさ。ま、聞いてもわかんねえだろうから……」

そう言ってヴィータは私とライを見て。

「実際に見たほうが早い」



そういうわけで冒頭に戻る。

午後からの練習は近場にある市民公園内へ移動して子供たちは見学、私とライはというと模擬試合をすることになった。

「一応簡単にルール確認な。DSAAで使用されている個人計測ライフポイントを使用する。魔法は有りとするが砲撃は禁止だ」

防御壁が本家並みにしっかりしたものじゃないから仕方ないか。

「ヴィータ、収束魔法はどうすんの?」

「悠、そんな恐ろしいもん使うつもりかよ……」

「絶対じゃないけど一応な」

「砲撃じゃなけりゃオーケーだ」

「了解」

確認を終えてバリアジャケットに身を包む。
そして定位置へと移動する。

「お前と初めてだけか?」

「あー、そうだったか? 組手はしょっちゅうやってたし試合も……いや、やったことないな。まあいいんじゃね? 悠とやる機会なんか殆どなかったんだ。楽しんでいこうや」

「確かにそうだな。……ライ、簡単に負けてくれるなよ?」

「悠こそ、あとで吠え面かくなよ」

「二人とも準備はいいな? そんじゃ始めっぞ」

私たちのやり取りが止むタイミングを見計らってヴィータの声が耳に届く。

目の前に集中する私とライの沈黙を了解と取って頷くヴィータが片腕を挙げ、

「試合―――開始!」

一気に振り下ろした。

-side end-

-side other-

「アステルシューター!」

「紅!」

開始早々無数の蒼い流星と紅い焔が激突し、一体に煙をまき散らす。

「きゃっ!」

「くっ……! あいつら初っ端からはっちゃけ過ぎだ!」

観客席では簡易防御壁が作動して物理的な被害はないものの、その派手さに全員が驚いていた。

「スッゲー!」

「うんうん!」

「というより二人はどうなったの!?」

騒ぎ出す子供たち。
驚きや興奮、心配する声も上がっていると次第に煙が晴れてくる。

「……くっそ、一つもらったか」

まず見えたのは右肩を負傷したライ。
負傷とはいっても大したことはなくかすり傷程度。
ライフも大きくは減っていない。

一方悠莉はというと、

「やっぱりそう簡単には決まらないか」

ライの魔力弾を相殺しきり、無傷で佇んでいた。

「一発も当ってないのかよ」

「結構
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