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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第51話
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ア大尉はリィンの傍で露天風呂に浸かっていた、



「ふふ……冬場の露天風呂はやはり風流ですね。いつもはシャワーで手早く済ませてしまうんですが、ついついゆっくりしてしまいます。」

「え、ええ……俺も温泉に入るならこの時期が一番好きで―――って、そうじゃなくて!その、大尉みたいな女性とご一緒できるのは光栄ですけど……」

(うふふ、私達の身体を何度も味わっているにも関わらず相変わらず初心なのがご主人様の良い所よね〜。)

(私達の裸を何度も見て肌を重ねている上湯着もつけているのに、何故他の女性と混浴をするだけでそこまで慌てるのか、ご主人様の感覚は相変わらず理解不能ですね。)

(リ、リザイラ様……何度も言っているようにそう言う問題じゃありませんよ……)

クレア大尉の言葉に緊張した様子で答えるリィンの様子をベルフェゴールは微笑ましそうに見守り、リザイラの念話を聞いたメサイアは冷や汗をかいて疲れた表情で指摘した。



「ふふっ……そんなに慌てなくても。私も士官学院の卒業生ですし、そう固く構えないでください。なんでしたら、先輩として背中を流して差し上げましょうか?」

「け、結構です!というか、普通は後輩が背中を流すものでしょう!?い、いや、別に流したいとか言ってるわけじゃなくて!」

「ふふ、すみません。あまりからかっては悪いですね。…………折角の機会なので一言、労いたいと思いまして。」

慌てている様子のリィンを見たクレア大尉は苦笑した後静かな笑みを浮かべた。



「え……」

「……リィンさんは、本当によく頑張ってきたと思います。トリスタでの死闘から無事に生き延びて……ミリアムちゃんのこともちゃんと見つけてくれて……皆さんが無事に揃ったのもリィンさんのおかげでしょう。」

「俺の、って……そんなことはありません。俺だって、みんなや大尉が助けてくれたから…………」

クレア大尉の話を聞いたリィンは驚いた後今までの出来事を思い出し、複雑そうな表情をした。



「ふふ……私の助力など細やかなものです。リィンさんが中心にいたからこそ今の”Z組”があるのでしょう。貴方が立ち上がることを皆さんが信じぬいたからこそ、こうして再会できている……その事は、誇っていいと思います。」

「……あ……はは……ははははははっ……!」

「リィンさん……?……すみません。変な事を言ったでしょうか?」

突如大声で笑いだしたリィンに戸惑ったクレア大尉は苦笑した。



「はは、いえ……すみません、違うんです。本当に……エリスの言っていた通りでした。俺が想っている以上に、みんなは俺を想ってくれて、支えてくれる人もたくさんいて。俺はどこまでちっぽけな男だったんだろうって……それを再認識した
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