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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第50話
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エイドスが微笑みを浮かべてエリオット達を見回すとエリオット達は姿勢を正して答え
(な、何なんだよ、あの滅茶苦茶な性格は!?あんなのが俺達が崇めて来た”空の女神”だなんて、あ、ありえねえ…………まあ、アインだったら動じず、逆に大声で笑った後、飲み屋に誘うかもしれねぇが……)
トヴァルは疲れた表情で溜息を吐き
(脅迫して無理矢理わからせる人のどこが”ただの新妻”よ。)
(本人に聞こえるからやめなって、エステル……)
ジト目でエイドスを見つめるエステルの小声を聞いたヨシュアは疲れた表情で指摘した。
「フフ、随分と賑やかになったものだな。」
その時気を取り直したシュバルツァー男爵は微笑ましそうにリィン達を見回した。
「はは……本当に。父さんもだいぶ動けるようになったみたいですね?」
「ああ、まだ万全ではないが……トヴァル君やクレア大尉が郷の護りや、各方面の連絡を引き受けてくれていたからな。おかげで私も療養に専念できている。」
「はは、別に大した事じゃ。」
「とにかく、回復されて何よりでした。」
「皆さんには本当に、何とお礼を言っていいのか……リィン、あなたもよく頑張りましたね。ここまで、さぞ大変な道のりだった事でしょう。」
「ええ、みんながいてくれたからここまでこれたんだと思います。」
ルシア夫人の言葉を聞いたリィンは静かな笑みを浮かべて頷いた。
「ふふ、さて……客人をこんな玄関先に留めておくわけにもいかん。”鳳翼館”の部屋を用意したから今日はそちらで休むといい。」
「”鳳翼館”…………」
「以前、小旅行の折に滞在させて頂いた宿ですか。ああ、諸君もここ数日で相当疲れが溜まっているはずだ。」
「ふふ、露天風呂のほうも修繕が終わったそうですし。今夜はしっかりと滋養を取って身も心も休めるといいでしょう。」
―――こうしてリィン達は、ここ数日の疲れを癒すため”鳳翼館”に向かった。支配人の厚意もあってほぼ貸切状態で夕食や温泉などを堪能してから……明日の午後―――”今後どうするか”を皆で話し合うことを決めてから、それぞれ休む事にし、仲間達が寝静まったその頃、寝付けなかったリィンは一人で露天風呂に浸かっていた。
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