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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第44話
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は辛そうな表情をし、セリーヌの推測を聞いたエマは声を上げた。



「……例え俺の死が無駄になっても仕方のない事だ。それが俺が”アルバレア公爵家の子息として”メンフィル帝国にできる唯一の”償い”だからな。そしてお前達も気付いているだろう。もはや俺とお前達との間には埋めようもない溝がある事を。道は―――わかたれたという事を。メンフィル帝国に裁かれる立場である俺の事など、とっとと忘れるがいい。」

「そんな………………」

「……………………」

「ユーシスさん……………」

「…………………………」

ユーシスの言葉に仲間達が辛そうな表情をしている中、リィンは目を伏せて考え込んでいた。



「―――さてと。この街から出る方法を考えるぞ。できればメンフィル領であるケルディックに向かい所だが―――――」

「…………ユーシス。」

ユーシスが考え込み始めるとリィンが制止した。



「ユミルの事、アルバレア家の責務の事、メンフィル帝国の事――――色々なしがらみがあるのはわかる。……ちなみに父さんは先日、目を覚ましたばかりだ。ほとんど傷も回復して……後は体力を戻すだけだろう。」

「そうか……良かった。できれば直接、お見舞いと謝罪をしたかったが……」

リィンの話を聞いたユーシスは安堵の表情をした後辛そうな表情をしたが

「いや、気にしないでくれ。俺が言いたかったのは―――それを理由にするなって事だ。」

「え…………」

リィンの指摘に呆けた表情をした。



「大事なのは、ユーシス自身がどうしたいかって事だろう。真にエレボニア帝国を守る為にメンフィル帝国に裁かれるつもりなら、俺達だって止めやしないし、ユーシスの覚悟を無碍にしないように陛下達に何とか進言もするつもりだ。……だが、少しでも自分を曲げているんだったら。俺の父が傷ついた事にありもしない責任を感じているなら……後戻りできなくなってしまったと勝手に思い込んでいるのなら―――それはただの”逃げ”だろう。真のエレボニア帝国貴族に相応しいとは俺には思えない。俺の父がここにいたら……叱って、諭しているはずだ。」

「っ…………!」

(湖でエマさんを説得していた時から感じていたけど……”あの人”と少し似ている部分があるわね、この子……)

リィンの指摘にユーシスは息を呑み、エイドスは目を丸くしてリィンを見つめていた。



「でも……その通りだわ。」

「……無理をしているのは俺の目から見てもわかる。」

「……俺達はまだ学生で自分達のことで手一杯だ。この内戦やメンフィルとエレボニアの外交問題も、様々な対立も将来どうすべきかも……未熟なままで答えを出すなんてとてもできるとは思えない。だからこそ―――俺達はも
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