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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃U篇)
第44話
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―――いや、”ファラ・サウリン”卿。貴女に折り入って頼みがある。」
「へっ!?あ、あたし!?」
「ユ、ユーシスさん……?」
「…………………エステルを”その名前”で呼ぶって事はまさか――――」
ユーシスに視線を向けられたエステルは驚き、エマは戸惑い、ヨシュアは真剣な表情でユーシスを見つめた。
「……図々しい頼みだとは思うが今から俺をリウイ陛下達の許に”連行”してくれ。かつてプリネから貴女はリウイ陛下達と気軽に面会できる立場である話を聞いた事がある。貴女にしか頼めない事だ。」
「れ、”連行”って……」
「……まさか貴方は…………」
ユーシスの言い方から何かを察したアリサは不安そうな表情をし、ある事を察したエイドスは悲しそうな表情をし
「ユーシス!まさかお前、猟兵達にユミルを襲撃させる指示を出したアルバレア公爵の代わりにリウイ陛下達――――メンフィル帝国の”裁き”を受けて戦争を止めるつもりか!?」
リィンは血相を変えてユーシスを見つめた。
「ううん…………こう言う言い方はしたくないけどユーシス君だけが犠牲になっても、メンフィル帝国は絶対に戦争を止めないわ。”主犯の息子を裁いた程度”でリウイ達――――”メンフィル帝国”の怒りが収まるとはとても思えないもの。」
「……猟兵達にユミル襲撃を直接指示したアルバレア公爵本人なら、まだ可能性はあるかもしれないけど…………」
エステルとヨシュアは辛そうな表情で説明し
「…………始めから俺の首一つで戦争を止められるとは思っていない。”総参謀”の兄上と違い、貴族連合の中でも重要人物でもなく、しかも妾の子である俺はメンフィルにとってはそれほど価値はないだろうしな。だが、妾の子とはいえ”アルバレア公爵家”の息子である俺が処罰される事で開戦する日数を遅らせる事くらいならできるかもしれん。俺一人の首で開戦する日にちを伸ばし、エレボニア帝国がメンフィル帝国との戦争回避を練る猶予が作れるのなら安いものだ。」
ユーシスは辛そうな表情で答えた。
「そんな……!」
「エレボニア帝国を守る為に死ぬ気なのか……」
「…………それも貴族の義務……―――いや、”猟兵達にメンフィル帝国領の襲撃を指示した主犯であるアルバレア公の息子として”の責任を取るつもりなのか。」
「その心がけは御立派ですが…………」
「というかアンタ一人だけが犠牲になっても、ただの犬死だと思うわよ?話を聞く限り、メンフィル帝国はアルバレア公爵家や貴族連合どころかエレボニア帝国自体に対しても相当な怒りを抱いているみたいだし。」
「セリーヌ!」
ユーシスがメンフィル帝国に”処刑”される事も覚悟している事にアリサやガイウス、ラウラとシャロン
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