第13話 初仕事へ
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す。
最後にはため息を吐いていた。
「ま……まぁ〜まぁ〜、仕事にせよ、何にせよ、じっくりいくことじゃ。気をつけての?」
マスターは、レビィを慰めてる様子だった。『どう言う事だろ?』っと、ゼクトは、思いながら話しかけようとした時。
「おぉいゼクトォ……」
今度は、首をガシっ!っと握られた。
「わぁ!」
突然首を掴まれてしまったら、当然驚くだろう。ゼクトだって例外ではない。そして、その犯人は……。
「もー、ギルダーツ………。びっくりするじゃんか……」
振り返り、ため息をつくゼクト。
「なんだよぉ。なんだかつめてえなぁ。折角、激励にきたんだぜ? お前の初仕事によ?」
ギルダーツは苦笑いしながらそう言う。
「……そうだね。人を驚かせたりするのはギルダーツだよね。あ、あと ナツもかな? うんうん、早く学習しないと……」
「いやいや、早く見切りつけんのはどうかと思うぜ? 特にこのギルドじゃな」
ギルダーツは、そう言って笑う。
そして、次には真剣なものになっていた。
「……ん? どうしたの、ギルダーツ」
ゼクトがその表情に不思議に思って聞くと、ギルダーツは視線をゼクトに合わせて。
「ゼクト。……レビィの事を、ちゃんと守ってやれよ? どんな仕事だって、何が起こるかはわからねえからな。男だったら、しっかり守ってやれ。オレは出来ねぇヤツには言わねぇからな」
ギルダーツは、そう言って、最後は笑っていた。
「……うん。大丈夫。……約束する!」
ゼクトも、ギルダーツにはっきりと答えた。。
「よし。……良い答えだ。じゃあ、しっかりとな……」
ゼクトのその目を見たギルダーツは、安心した様に再び笑うと、ゼクトの頭に手を乗せた。レビィの手や、いや 他の皆のよりもずっとずっと大きな手。とても大きく暖かく、全部包んでくれるかの様な感触だった。それは、ギルダーツが頭から離しても、まだ感触は残っていた。
それは心地良いものだった。レビィ達のとは、また違う感覚。皆の手も、とても暖かかったけれど、何かが違った
――――それは、親に子抱く感情である。ギルダーツの事を、そして 勿論 マスターの事も。親の様に、本当の親の様に、心では感じていたのだ。
だけど、この時ゼクトは、それを正確に理解してはいなかったのだった。
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