第13話 初仕事へ
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前を覚えてくれた事に嬉しかったのだ。
ゼクトと話をしていた時間。それは、他のメンバー、エルザやミラ、ナツに比べたら圧倒的に少ない。他はギルダーツやマスターが群を抜いており、一緒にいた時間も少なかったのに。
「よかった………」
だから、とても嬉しくて、そして レビィは、ほっとしていた。
勿論、例え眠たくなかったとしても、しっかり起きていたとしても、レビィのそんな心の機微は、ゼクトには当然判らないだろう。―――――それも、お約束である。
そして、ゼクトを連れて、レビィがこの場を離れた丁度その時。
「ああ!!! ゼクトいないぞっ!!」
「なにっ!! いつの間に!」
いなくなった事に気づいたバトルをしていた2人は、違う意味で大慌てだった。
周りが見えなくなる程、白熱していたのだろうか。
「はぁ……、ミラ姉? ゼクトなら、さっき、レビィと一緒に行っちゃったよ?」
リサーナが、呆れた様子でため息交じりにそう言った。
「な、なにっ!!」
「レビィと一緒……だと!?」
当然ながら、2人はいきり立った。異性なら兎も角、同性のレビィと一緒だと言う事だから。
それを訊いて、大体全てお見通しであるリサーナは。
「はぁ……もう! 今日は、いや今朝は、2人の負けだよ? うん、間違いなくレビィの勝ちだもんね。だって、レビィはちゃんとゼクトのこと、気遣ってあげてたんだから! もう、2人とも女の子だったら、ちゃんとしてあげなきゃ!」
リサーナは、2人に向かって人差し指をたててそう言った。それはまるで、お母さん? の様だった。
「むぅ〜〜……」
「ぐぅ〜〜……」
2人は、全然納得いかない! と言う表情をしていたのだったが……、次第に毒気抜かれてしまったみたいで、少し反省していたのだった。
そして、丁度ゼクトとレビィはと言うと。
「はーいっ! ゼクト、タオルだよー」
レビィは、顔を洗っていたゼクトにタオルを渡していた。それをしっかりと受け取ったゼクトは、ごしごしっ、と 洗った顔の水滴をしっかりと拭き取る。
「ふぁ〜………、うん…ありがと、レビィ。うん、さっぱりしたよー」
笑顔で、ぐ〜〜っと手を伸ばす。
洗面所には天窓が備え付けられており、そこから太陽光が降り注ぐ仕様となっている。朝日に照らされながら、伸びをしたら、本当に心地よい。
「あっ! そーだ。レビィ!」
レビィのおかげで、完全に目が覚めたゼクトは思い出した様だ。
「うん?」
レビィは軽く首をかしげていた。
「今日はよろしく頼むねっ? ほらっ、昨日話してた事だよ初仕事っ!」
「あ……///
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