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竜から妖精へ………
第13話 初仕事へ
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「うっせーな! 今日のオレは昨日とは違うんだよ!」


 そして、ゼクトの事はすっかり忘れたナツは、グレイと朝一の喧嘩が始まったのだ。

「ナ〜ツゥ〜〜……朝っぱらからやめようよぉ……。って言うか、うるさいよぉ……」

 そんなナツの隣にふわふわと浮いてやってきたのは、眠たそうに目をこすっている空飛ぶ猫、《ハッピー》だ。

「そうだよぉ…? ナツ。もうちょっと落ち着いてよ。ゼクト起きちゃうって。まだ朝早いんだからさぁ」

 一緒にやってきた女の子、《リサーナ》がナツに注意をしていた。
 どうやら、リサーナもゼクトの事を心配してくれてるようだ。

 だが、その心配も最早無論だった。


「ふぁ〜〜……、ど、も……、ありがと……。おきて……る、から もう、良いよ? だいじょーぶ……」

 ゼクトは、目を擦りながら、ムクッと起き上がった。

「おはぁよぉ………みんなぁ……。ん〜……むにゃ……」

 どう見ても眠たそうだ。でも頑張って起きていよう、としているところは判る。目を何度も擦って、そして、半分程目を開けていたから。昨日までの姿がまるで嘘の様だ。本当にギャップが可愛らしく、愛らしい。 それを見たレビィは 胸をきゅんっ! とさせつつ、ピョンっ! と、飛ぶようにゼクトの前にきてくれた。

「あはっ! おはよー! ゼクト! もう朝だよっ? 顔を洗ってきたら!」

 朝一番に向けてくれる良い笑顔だった。
 ちなみに、ミラやエルザは、まだ決着? が付かないみたいで、戦ってるみたいだ。時間がかかるのは仕方がない。2人とも色々と拮抗しているから。

「あ……うん。ありがとねー……、う〜……ん………」

 ゼクトは、ゆっくりと手をあげると、体をゆっくりと動かし、ふらふらと移動を開始した。どこか危なっかしい。

「あっ! まって、ゼクト。洗面所、場所わかるの?」

 そんな、ふらふらしてるぜクトを見かねて、レビィが支えながらそう聞くと、ゼクトはふらふらしているものの、歩くのを辞めた。

「あ……そっか……わかんない……や……」

 ギルドの中の案内はまだだった。
 色々と説明がある前に、バトルになり、宴会になってしまったから、当然といえば当然である。
 正直、『………それもどうなんだろ?』 と改めてレビィは思ったけれど、兎も角直ぐに行動を始めた。ミラ達がいない今がチャンスなのだから。

「よしっ、ほ〜らっ! こっちだよ? ゼクト。前見えてる??」

 レビィは、ゼクトの手を引っ張ってあげる。暖かくて柔らかい手だった。

「あ……、うん……。ありがと……ね? レビィー………むにゃ」

 まだ眠そうだったけど、ゼクトは、はっきりと名前を呼んでくれた。
 レビィは自分自身の名
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