【ソードアート・オンライン】編
140 シノン
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させたシノンの横顔を見てみれば、そこには恐れ∞怖れ∞畏れ≠ェ絶妙な割合でブレンドされていた。……だからか、ある意味に於いてシノンは冷静であった。
……ここでもし恐れ≠竍怖れ≠フ割合が強かったら癇癪を起こし、畏れ≠フ割合が強かったら羨望になりそうだったのだが──絶妙な割合≠ネのでシノンの感情の起伏は平坦なままだった。
「じゃあ貴方は──」
「アインクラッド(あそこ)≠カゃあ2人ほど手に掛けた。現実の名前もあちらこちらに手を回して調べたよ」
「……っ!」
シノンは、はっ、と息を呑みこう返してくる。
「……謝りには…?」
「行ってない。……何しろデスゲーム≠ナPK(さつじん)≠是とするギルド──云ってしまえば殺人集団に所属していたんだそこまでしてやる理由は無い」
それが俺の考え。……しかし、言い訳になってしまうかもしれないが俺は攻略に邪魔だったから>氛氓ニ云う利己的な理由を元にして、神埼 竜也とヴァサゴ・カザルスに手を掛けた──または手に掛けてしまった℃魔忘れていない。
……それは友との、100年以上経った今でも未だに褪せぬ誓い。……自分でも破綻した誓いだと理解しているが、忘れない>氛氓ニ盲目的に誓いを立て、殺人≠キらも糧≠ニして前を見ていなければもう殺って≠「られないのだ。
(感傷だな──カットカット)
そう捨て置き、思考のベクトルを変える。
「どうして──どうして、そんな風に思えるの…?」
「……確かにシノンの疑問は尤もだよ。人殺しなんてのは無い方がいい。……もちろん捕縛してアインクラッドでは実装されていた監獄エリア≠ネる場所に送ってゲームクリアまで黙っててもらうと云う選択肢もあるにはあった」
「殺す必要は無かったのに殺した…?」
「……それについて語るとするなら少々話がそれてしまうが──シノンは平行世界論≠チて知っているか?」
シノンはこくり、と頷く。……さすがに数多在る創作物からその程度の事は学んでいるらしい。
「……俺は怖かったんだよ。もしそいつが現実に現れて大切な人間を手に掛けたら>氛氓ト考えたら、そいつ≠のさばらせて措けなくなった。……シノンには判らないか?」
「……私は、咄嗟の事だったから…」
「でもその時、助けられた命も在っただろう?」
シノンはまたこくり、と頷く。
「そう、それで良いんだ──ってこれじゃまるでお節介だな」
「……いいえ、全然お節介じゃないわよ。……でもお父さんが居たらこんな感じな
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