【ソードアート・オンライン】編
139 兄弟語り(物理)
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
は、“なんちゃってダブルサーキュラー”で一気呵成に突撃する。
「なっ…!」
思わずその華麗さに息を洩らしてしまう。
……突撃したのは良かったのだが、真人兄ぃはひらり、とターンして“なんちゃってダブルサーキュラー”の一撃目と次いでの二撃目をまるで円舞でも踊っているかの様に避ける。……どうやら俺の“なんちゃってダブルサーキュラー”は読まれていたらしい。
「くっ…!」
感嘆≠フ次に口から洩れたのは苦悶。真人兄ぃはターンしたその勢いのまま──流れる様に赤色のライトセイバー≠振るってくる。……回避≠ゥら攻撃≠ヨの一連の流れは、宛ら流水≠ニ云えるくらいには流麗だった。
(さすがは師匠>氛氓ゥ)
スグのアインクラッドに囚われる前からの頼みに便乗する様に、俺は──もちろんスグも、アインクラッドを脱却して以来、真人兄ぃに剣術≠フ指南を受ける事にした。……ある意味で真人兄ぃは俺の師匠≠ナある。
……ドロップアウトしていた俺がまた現実≠ナも剣を振るうようになった理由は、明日奈と交際する様になったからなのだが──敢えてそこら辺を詳らかに語るべきでもないだろう。
閑話休題。
(煙が…)
一回、二回、三回──と、真人兄ぃへと突撃しては良い様に遊ばれていると、俺達の激動に依ってか──はたまたスモーク≠フ制限時間に依ってかは判らないが、立ちこめていた白煙がきれいサッパリ消えていた。
「………」
「………」
一刀≠ニ二刀≠ェ睨み合う。もう何度目かの膠着状態。
(……待てよ一刀=c? じゃあ≪スコーピオン≫は──)
極限まで加速された意識の中で、そんな事をふと疑問に思い──≪スコーピオン≫を持っていた左手に目を向ける。……それが真人兄ぃの狙いだったとは知らずに。
……真人兄ぃがしたことは、真人兄ぃは自らが握り締めている左手の甲をカゲミツ≠ナ貫いた>氛氓ニ、至極簡素かつ至極不可解な行為だったが、その刹那後に聞こえたヒュカッ≠ニ云う、掠れた音が真人兄ぃの真の狙い≠教えてくれた。
真人兄ぃの左手の中で閃光≠ェ炸裂する。
「な──ぐっ!」
(目がっ…!)
今に思えば煙≠熈銃≠焙氛汞円舞≠ナすらもこの瞬間の為の伏線≠セったのかもしれない。真の狙いは閃光=B
(……強いなぁ…)
胸に去来するのは悔しさ>氛氓ウれど、それ以上に清々しい気持ちばかり。……眩い閃光に目を灼かれながら敗北を悟った。
SIDE END
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ