暁 ~小説投稿サイト~
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
138 〝少女A〟
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SIDE 《Teach》

「……よくイン出来たな」

「まぁ、な」

ジトり、と意外そうな(かんばせ)こちらを見てくるキリトのそんな言葉へ口少なに返しながら〝BoB〟に対しての〝気組み〟を練りながら頭と左頬に残る幻痛を堪える様に頭と頬を撫でた。

―歯ぁ、食いしばれ―

―馬鹿っ!―

そんな悲痛ともつかぬ怒号と共に放たれた〝父の(ゲンコツ)〟と〝母の(ビンタ)〟。……ここは【ガンゲイル・オンライン】──云ってしまえば〝仮想世界〟なのに、それらの痛みが未だに残っていると錯覚してしまうのは、〝さすがは親の愛〟──と云うことなのだろう。

……いくら、〝やがては人の為になる〟と確信していたとは云え、母さんや父さんからしたら〝そこはそれ〟──〝理解と納得〟とは別だったようだ。

「どうせなら、〝本戦〟にも出たいからな。……母さんと父さんから〝一週間VRMMO禁止〟をくらったが割り切った」

「……【ALO】ならともかく〝BoB〟だもんなぁ…」

キリトのそんなボヤきに首肯する。……昨日行われた〝予選(トーナメント)〟を勝ち抜いてきた30名──A~Oの、〝計15の各ブロック上位2名〟に当たる〝28名〟は、目に闘志を──キリトですら燃やしていた。

キリト、シノン、ピーチの三人を引いた〝25人〟の名前こそ知らないが直ぐに〝本戦〟への参戦者と云う事が判った。……何しろ、目には爛々とした──キリト達と同じ様な闘志が宿っていたからだ。

……ちなみに、〝28人〟と云うのは俺主観の話であるので〝28人〟に入らない他者からすれば、〝気組み〟を練っている俺もまた〝28人〟の中に加わり、本当のところは〝29人〟となるのだろう。……あと、〝加えるべきもう一人〟については判らない。どうにも欠場するらしい。

閑話休題。

ともあれ、かくして〝第三回BoB本戦バトルロイヤル〟は開催された。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

〝第三回バレット・オブ・バレッツ〟の決勝戦会場となった【GGO】内に存在する孤島──その名も【ISLラグナロク】。〝本戦〟の舞台となるそのステージには山、森、砂漠──果てにはなぜか廃墟都市すらある複合ステージで、各プレイヤーがそのマップ内にランダムに配置されて戦闘が開始される。

「……っと、まずは位置の確認確認──うし、〝地の利〟はあるみたいだな」

そう感じているのは俺だけなのかもしれないが、〝お約束〟な転移後特有の酩酊感を感じて、マップで位置を確認すれば小山の頂上付近。そうごちてはこれからの展望について平行思考(マルチタスク)の1つを使って思考を沈める。

(とっとと動きますか)

本戦(バトルロイヤル)〟参加者各位には“サ
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