第二十二話
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召集させられた」
「ああ、なるほど。という事はお前は兵藤一誠か?」
「ああ、そうだが……あんたは?」
「と、名乗るのが遅れたな。俺はサイオラーグ。サイオラーグ・バアルだ。バアル家次期当主。今後とも仲良くしてくれると嬉しい」
と、サイオラーグが手を差し出してくるので俺は素直に握手をする。
「……っ」
握手をして気づいた。この人の手、悪魔達のやるような魔力戦を想定したような鍛え方をしていない。かといって剣士でもない。挌闘家……それも生半可な鍛え方をしていない。まさしく努力の結晶のような手だ。
「?何か?」
「あ、いえ……いつか、相見えてみたいなと思っただけなので……」
「ほぅ、そうか。俺も楽しみにしているよ。にしても……はぁ……」
と、俺と握手をし終えてからサイオラーグはため息をつく。まあ、何となく理由は察せる。あのヤンキーだろう。
「ここは元々、時間が来るまで待機する場所だったんだがな」
そう前置きして、サイラオーグがさらに続ける。
「さらに言えば、若手が集まって軽い挨拶を交わす所でもあったのだが、実際はこのありさまだ。血の気の多い連中を集める以上、こうなる事くらい予想出来るものだがな。ヤツらが何をしようが関係無いが、ここらが潮時だろう。俺が止めてくる」
「いや、いいよ。俺がやってくる」
サイオラーグを手で静止し、俺が前に出る。
「何だと?しかし、お前は……」
「サイオラーグ……俺たちは人間だ。でもな、人間でも悪魔に負けないって見せつけとかないと、いけないんだよ」
俺はそう言ってから、玄室から剣を二本取り出し、全身の力を抜く。
「双剣技……瞬戟・閃光」
俺はそう呟き……スピード0から一気にスピードを100まで上げて二人の間に入った。
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