第二十二話
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うるさいよ、ドライグ。形式美なの。
『相棒が、形式美……ぷっ』
ドライグ、選択肢をやる。一目惚れの件をアルビオンにばらされるか、煮沸消毒されるか、焼かれるか、黙るか。好きなのを選べ。
『わかった!黙る!黙るから、煮沸とか焼くとか……アルビオンにあの事を話すのだけはやめてくれぇ!!』
わかればよろしい。というかお前さっきもう弄らないって約束したよな?
『あれは弄るの部類に入るのか!?』
入るだろう、馬鹿。
俺はそのまま、悶々としながら眠りについた。
というか、眠れんのか、これ……?
眠れない紋々とした夜を過ごした。そのせいで俺は目元に隈をはっきりと作っている。
同じように眠っていたアーシアとセラフォルーさんはぐっすり眠れたみたいだ。理不尽すぎる。
「い、イッセー大丈夫なのか?今日の会合くらいは休んだ方が……」
「いや、エリス。ここで俺が休んだら上層部の奴らが調子乗るかもしれんし……」
「だが、昨夜はまったく眠れなかったんだろう?私が代理として言っておくから休んでおけ」
「ルビア、気持ちは嬉しいけど、これは俺の問題だ。ルビアが背負う必要はないよ」
俺はそう言って目の前の扉を見つめる。この先は会合に参加予定の若手悪魔達がいる。所謂待合所みたいなもんだ。
「さて、じゃあ開けるぞ」
俺は意を決してドアを開ける。
「ゼファードル、こんなところで戦いを始めても仕方ないと思わないの?死ぬの?死にたいの?殺しても上に咎められないかしら」
扉を開けての中での第一声がこれだ。
「何だ、一体?」
ルビアが疑問に思うが、それは誰もが思っている事だろう。
先ほどの言葉を口にしたのは女性。まともそうな悪魔のみなさんの先頭に立っている眼鏡をかけた美少女が冷徹な声を発する。あんな可愛い顔をしているのにあそこまで冷徹な声を出せるのかと思ってしまう。
「はっ、言ってろよクソアマ!俺がせっかくそっちの個室で一発しこんでやるって言ってやってんのによ!アガレスのお姉さんはガードが固くて嫌だね! だから男が寄って来ないんだよ!いつまで処女やってる気なんですかねえ! だから俺がわざわざ開通式やってやろうって言ってやってんのによぉ!」
たった今、下品さに溢れるお言葉を言い放ったのが、もう一方の兄ちゃん。顔にタトゥー。緑色の逆立った髪。ほぼ裸な上半身。そこにも刻んでるタトゥー。スボンにジャラジャラ付けられている装飾品。
どうみてもヤンキーだな。あまり関わりたくはない。
「ふむ、貴殿らは?」
と、扉のすぐ近くで壁に寄りかかっている男性が聞いてきた。
「ああ、俺らは元素精霊界の代表だ。今回無理やり
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