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ソードアート・オンライン―【黒き剣士と暗銀の魔刃】
五節:朧気に映る “刃”
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、先の真偽確認の言葉で一気に吐き出した。

 これで終わりだと思うと彼女の体に、枯れていた筈のやる気と体力がわき出てくるように感じ、しっかりとメイスと盾を握ってガトウへと顔を向けた。


「分かってると思うけど、ボスの攻撃パターンは両手叩きつけと右か左でのストレートパンチ、そして通常の踏みつけと飛び上がっての踏みつけ、後者の踏みつけで発生するディレイ効果付き衝撃波、そして突進よ」
「……あぁ覚えて、いる」
「体力はそこそこ、攻撃力は高くも低くもないから、良く見て焦らず対処すればいいわ! じゃ、行くわよ!」


 これまでのモンスターも弱くは無いがこれといって大したものでは無く、ボスの強さとパターンをあらかじめ知っていた為、楽勝ムードでリズベットは扉を開ける。

 そして中に踏み行り視界にボスの姿が映った。


 それは『金属質のゴーレム』――――



「ロロロロロロロロォォォォ……!」



 では無く――――



「え……? 何、コイツ……?」
「……! こいつは……!」


 明らかな、『異形』だった。

 腕は人と同じく存在している左右の他右腕の片側から三本目の腕が生えており、それはイヤに長く槍状の突起が先端に付いている。
 頭部はスパルタ兵の兜にそのまま化物をくっ付けたかのようで、顔には大きく避け牙が見える口に不気味に光る一つ目が存在する。
 腰巻をしている部分は見えないが恐らく全身牙とも思える特徴的な形の鱗だらけな……亜人型をした『未知の怪物』であった。


 余りの予想外、余りの想定外な光景に、リズベットは目の前のモンスターが第三の腕を後ろに引き絞り、武器である槍状腕の凶悪な尖端を此方へ向けている事に気が付けない。


「……チィッ!!」
「キャッ!?」


 ガトウが咄嗟にリズベットの体を抱えて飛びのくと同時、背後に何かが着弾して地面が大きく揺れた。

 目を白黒させて彼を見やるリズベットの方は見ず、ガトウはただモンスターを睨んでいる。


 慌ててリズベットも視線をモンスターへ合わせて……更なる驚愕に見舞われた。


「な、何よアレ……何なのよあの名前!?」
「…………」


 本来ならば英語で表示される名前のある場所、そこには『wば5fレr・gtゼ−9ンn』というそれぞれは読めても、単語や名前として成立しない文字が羅列されているのみ。

 どう見てもバグ……意味など、当然ありはしない。

 それと同時に扉が閉じてしまい、『結晶無効化空間』な為に緊急離脱が不可能となってしまった。


「何かトラブルが起きたっていうの!? 何でこんな疲れててやっとこさ本命だって時に!」
「…………そうだな」


 大きな焦
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