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ソードアート・オンライン―【黒き剣士と暗銀の魔刃】
二節:睡眠の訳……?
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装備している他二人やヒースクリフは、鎧に十字盾の所為で所々つっかえそうな細い路地に多少苦戦する。
暫くその道を無言で進み、やがて三人は少々開けた場所に出てたった一つだけ存在している和風の扉に目を向けた。
「…………………………―――――ん?」
タイミングがよかったか彼等の到着から数秒後に扉がのんびりと、それこそ短気な物ならイライラする程に呑気さが感じられる速度で扉が開き、中からお目当ての人物であるガトウが姿を現した。
五分五分にもみたない確率の期待が当たった事で、ヒースクリフは若干、アスナと団員はかなり驚いている。
三人を見るなり立ち止まったガトウは、明らかに自分目当てで来たであろう事が窺える状況に、しかし何の反応も返さない。
一応眼は開いている為に眠ってはいないと分かるが、それでもこれまでの経緯から少々不安になるぐらい沈黙が続く。
そうした沈黙の末に、先に口を開いたのは……意外にもガトウの方だった。
「……何か用があって、来た……んだよな?」
「無論だ」
「あ〜……あ、そうかい……そうかいよ……」
ガトウはヒースクリフからの返答を受け、適当だとしか思えない返事を右に左に体を揺らしながら言い、次いで頭を掻き現実ならばかなりエチケットに欠ける大きな欠伸をする。
その相手を考えない態度には、アスナも男性団員も嫌悪を隠せない。
対してヒースクリフは表情を変えずにガトウを見やると、彼の首回しと伸びが終わったのを見計らい、要件を口にする。
「君に対しての要件は二つだ」
「……面倒臭そう、だな」
「何、そこまで難しいものじゃあない。一つは君の力を私に見せて欲しいというものだ。勿論既に攻略済みであり、最上層から見てはるか下層であるこの十層では実力が測れないので上層へと移動させてもらうが……どうだろうか?」
「……ぬぅ…………」
ガトウは奇妙に呟きながら頭を捻り、肯定するか否定すべきかをちゃんと真面目に考えている様子。
きっかり―――二十秒悩んだ後、ガトウは口を開く。
「ああ、わかった。その要件は……受ける……」
「そうか、では指定場所まで案内しよう。ついてきてくれたまえ」
「……お〜う」
やる気無き事この上なしな間延びした返事と気だるげな雰囲気に、団員は肩を落としアスナは口を半開きにし、流石のヒースクリフも軽く頭を振る。
付いて行く途中もあからさまに手をブラブラ揺らしてはいないが、やはり何処かシマりのない空気を漂わせていた。
転移門へ行くまでの道すがら、団員がアスナに小声で耳打ちする。
「副団長……本当に彼は攻略組並みの実力を持っているんですか?」
彼が口にしたのは妥当かつ正当な疑
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