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ソードアート・オンライン―【黒き剣士と暗銀の魔刃】
二節:睡眠の訳……?
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っていた。



 ガトウに対して周りがどんな反応を取っているか、中層プレイヤーは何も変わらずとも、最前線の攻略組の間で彼が関係したとある動きがあった事などは、やはり全く知らない様だ。


















 午後三時あたりにガトウが起きたのと時を同じくして、人々が疎らながら行きかう転移門の方でも動きがあった。
 殆どのプレイヤーが出てきた者達に注目し、隣同士で音量を下げて会話したり口を大きく開けて唖然としている。

 何故ならば、そこに居るのは血盟騎士団団長であるヒースクリフ、そして副団長アスナと団員一名であったからだ。

 血盟騎士団、英語読みのknights of the blood(ナイトズ オブ ザ ブラッド)から略称KoBと呼ばれる彼等は、攻略組の中でも最強ギルドと呼ばれる程のハイプレーヤー達が集うギルドであり、中層プレイヤーはおろか始まりの街にこもっている者達でも知っている程。
 中でも団長であるヒースクリフは、エクストラスキルと呼ばれる、クエストや特定条件でしか出現しないスキルの中でも、現時点で彼一名しか会得していない本当にレア中のレアスキルである《神聖剣》を扱い、その圧倒的防御力から《最強の男》や《聖騎士》、ヒースクリフの盾を貫く矛無しとも言われ、最初の名の通り全攻略組中で尤も最強と名高いプレイヤーである。

 副団長を任されているアスナも並大抵の実力では無く、何時から広まったかその神速の剣技から《閃光》の二つ名で知られている。
 彼女のレイピア捌きに付いて来られるプレイヤーは数える程しかいないと、そう言っても過言ではないだろう。
 また二つ名が付かずともKoBは先にも言ったがギルド自体がかなり有名なので、その制服を着用しているだけで注目を集めるのは必然であり、三人目の無名のプレイヤーも並々ならぬ注目を集めている。


 アスナは数歩進みでてから辺りを見回し、傍にいた女性プレイヤーに話しかけた。


「すみません、この辺りに肌が浅黒くて髪は単発で色が二色、奇妙な刀剣を持った顔に傷のある男を見ませんでしたか?」
「あ、あっはい! えっと……五時間ほど前にフィールドに行く際、あそこの路地裏へ行くのを見ましたけど……」
「ありがとう、情報提供感謝します」
「い、いえ」


 アスナのゲーム内では希少すぎる、華麗とも言える容姿に気後れしているのか、女性プレイヤーは終始どもり気味ではあったが、何とかアスナの問いへ返答する。
 情報を得たアスナはヒースクリフの元へ戻り今得た事柄を伝えると、軽く頷きそちらへと二人を伴い歩いて行く。

 探し人が居るかどうかは分からないが、取りあえず確認だけはするつもりらしい。
 アスナは兎も角、武器を
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