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ソードアート・オンライン―【黒き剣士と暗銀の魔刃】
一節:各、それぞれの者等との邂逅
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ていた時と重なり、路地裏まで僅かに照らす壁に掛けるタイプの古い街灯に明かりが付いた。
と同時に、アルゴは息を飲む。
鉄色と呼ばれる緑系の髪色に、銀ではあろうが鮮やかでは無く、くすんでいる暗銀と呼ぶべき色のメッシュが所々に計画性なく入れられており、若干太く長い左腕には色あせた包帯、そして背の低いアルゴとならんでも尚高さが分かる程の高身長。
陰で分かりにくいが浅黒い肌に、止めとして腰にぶら下がっている鍔の無いナイフと、傍にある奇妙な2本の刀剣……まず間違いなく、アルゴが探して求めていた、噂の奇人・GATOその人だったのだ。
思わぬ幸運が舞いおりたせいで、アルゴは逆に声が出ず固まってしまい、次に取るべくとした行動も頭の中からすっ飛んでいた。
半々ぐらいツチノコの存在を信じている人が、取りあえずと情報を集めて探っており、まあ簡単には見つからないよなと思った矢先、自分の足元に昼寝中のツチノコが居れば、こんな反応がみられるだろうか。
結果彼女が一番最初に起こした行動は、体を動かすでも口を動かすでもなく―――
(隠れる気満々なのか隠れる気が無いのかどっちかにしろヨッ!?)
意味の無い突っ込みを頭の中で入れる事だった。
「……ハッ!」
……とにかくこうしていても仕方がないと、フィールドより戻ってきたプレイヤー達のざわめきで半分呆然としている状態から我に返ったアルゴは、GATOへと近寄る。
その際顔の右側近くを中心に、明らかにゲーム内で手に入るフェイスペイントとは違う本物の十字、あるいはバツの字どちらとも取れる中途半端な角度で付いている傷に気が付き、まず一つ目の情報ゲットとばかりに口角を上げて声を掛ける。
「おーイ……起きてるカ、アンタ」
「………………」
「おーイ起きてくレ〜」
「……ぬぅ……ん?」
近くで声を掛けたからかそれとも周りの音が小さかったからか、アスナの時とは違いすぐにある語の声に反応してGATOはゆっくりと起きた。
投げ出されていた下半身を戻して胡坐をかき、上半身は猫背ぎみのまま、彼の方を見降ろすアルゴを見上げる。
そのまま再び沈黙が支配するが、元々は此方から話しかけたのだからと、アルゴの方から話を切り出す。
「……なんだ、お前……?」
「オイラか? 名前を聞いているなら答えはアルゴ、ポジションを聞いているなら情報屋と答えるヨ」
「……そうか」
自己紹介をしたものの、GATOからの答えが帰って来ずそこで一旦話が途切れ、黙っていてもらちが明かないと再びアルゴから話しかけた。
「えっト、あんたには色々聞きたい事があるんだけド……まずは名前の正式な読みを教えてくれないカ?」
「………読み
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