暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン―【黒き剣士と暗銀の魔刃】
初節:鉄色の男
[7/11]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
がゼロになると同時、デュエルが始まる。
「「「オオオォオォォオオッ!!!」」」
デュエル開始のブザーが鳴り、周囲の盛り上がりは最高潮へと達した。
その様子を止めるべきかどうかと始まる直前まで悩んでいたアスナも、こうなってはシステム的にも止めようがないと、困惑した表情で見ている。
ディエルの当事者のうち、挑んだ側である男性プレイヤーは目つきを一層鋭くし、片手直剣を右肩へ担ぐように構える。
……途端、剣が黄緑色の輝きに包まれ、派手なサウンドエフェクトが迷宮内に響く。
「行くぜぇッ!」
コレがソードアート・オンラインが金字塔を打ち立てる筈だったであろうと言われる理由となったもう一つのシステム、『ソードスキル』である。
通常攻撃とは違い、ソードスキルは通常ではありえぬ速度と威力を持って打ち出す事の出来る攻撃であり、コレが無ければこのゲームはバランス・娯楽等で成立しないとも言える重要な部分だ。
上から垂直に斬り降ろす『バーチカル』。
水平に2連続で斬る『ホリゾンタル・アーク』。
勢いよく突進して突く『レイジスパイク』
遠距離を攻撃出来て威力もかなり高い『ヴォーパルストライク』など基礎から特化型まで、その数はクエスト報酬なども合わせればまさに無限と言っても過言ではない。
男性プレイヤーが発動しようとしているのは、先に上げた『レイジスパイク』よりも純粋な射程は短いが、代わりに軌道を苦難無くある程度変えられる『ソニックリープ』と呼ばれる初級突進スキル。
ソードスキルのプレモーションを見ても尚何も行動を見せない男に、男性プレイヤーは遠慮一切なく石畳を力強く蹴ると、常時ではありえぬ速度を叩き出しながら黄緑色の光芒を引いて詰め寄る。
勝利を確信した笑みを浮かべ、剣を振り降ろす。
「もらったあぁっ!!」
自信満々に繰り出された【ソニックリープ】、当然の如く背中へと吸い込まれた緑の刃が―――
「……そうか」
―――呟きと僅かな金属音が聞こえたかと思うと盛大に空振った。
「え?」
当人も、周りのギャラリーも、シーンと静まり返る。
「そりゃあアレだ……良かったな」
件の男は男性プレイヤーから見て右側で何故だか屈んで男性プレイヤーの方を見上げていた。
余裕の表れか力を抜いて下げていた筈の短剣を使い、峰で肩を軽く叩いており、先程とは違う所作なれどやはりどこかやる気の無さが漂うのは否めない。
だが今注目すべきはそこでは無く、どうやってソニックリープを躱したかだ。
これは外野から見ていたアスナがその仕組みを見きっていたらしく、驚愕半分と関心半分で軽く息をもらす。
(今あの
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ