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ソードアート・オンライン―【黒き剣士と暗銀の魔刃】
初節:鉄色の男
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に同調して笑いを含んだ溜息を吐いた。
癇に障ったか少し眉を引くつかせ、次いでキリトは唇を尖らせる。
「しょうがないだろ、俺はソロなんだし……人と会話する機会が減るなんてこと、別段不思議じゃない」
「単に友達が居ないだけだロ、キー坊」
「友達ぐらいいるっての! クラインとか、エギルとかあいつ等のパーティーメンバーとか!」
「野武士達だけじゃあナァ? で、他ハ?」
「え、えーと……ネズハとか、シヴァタにリーテン……あとは、えっと……」
「殆ど年上じゃない。しかも最初の方の層からの人ばっかり」
「う、うるさいな! ……兎に角、いま大事なのはその人物だろ」
そうだったそうだったと態とらしく大袈裟なジェスチャーで思い出したと告げてからアルゴは、キリトは知らないらしいその噂の人物について説明し出した。
「七日ぐらい前だったカ。アーちゃん所属のKoBを筆頭に、五十五層の迷宮区で攻略組が立ち往生したんだト」
「俺はその日ダンジョンに居たけど……そんな事があったのか」
「あったのサ。それで立ち往生をくらった理由はモンスターでもトラップでも無く、破壊不能オブジェクトや幅の狭さを利用して道を塞いでいた、一人の男性プレイヤーだったらしいんだヨ」
「道を塞いでいた? 何かレアな宝箱を仲間にでも漁らせてたのか?」
そのキリトの疑問に答えたのはアルゴではなく、隣に立って黙っていたアスナだった。
「ううん。後から少しKoB団員に調べてもらったけど、宝箱はどれも開けられていない状態で放置されていたそうよ」
「何? じゃあなんでそいつは道なんか塞いで……」
「それが謎なんだよナー。オマケに目的が不明な上、攻略組並みの実力なのニ、今の今まで誰も見たことなかったといウ……」
「な……それマジか?」
「残念ながらナ」
そこから先もアスナがキリトに説明すべく、少し長いと前置きを入れてから話し出した。
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時は遡り、言攻略中の層よりニ層前の迷宮区。
「もう一度言います、そこを退いてもらえませんか?」
「……」
赤い十字の刻まれた白い衣装を見に纏い、現実ではまず見かけない刃のついた実戦用のレイピアを持ち、後ろに彼女と同じく白メインに赤の十字が入った鎧を着こんだアスナが、ギルドK血盟騎士団……略称KoBの団員を後ろへ連れ、何処か苛立ちを含んだ声で目の前に座っている人物へと声をかける。
しかし彼女の目の前に居る若干太い左腕に包帯を巻き、暗い黒混じりの緑色―――
鉄
(
くろがね
)
色の髪に暗銀のメッシュを混ぜこんだ短髪の男は、ただ座りこんで俯いたまま何も言おうとしない。
五十五層迷宮区は人数が限定
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