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遊戯王GX 〜漆黒の竜使い〜
episode9
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「融合の次は儀式召喚ですか〜、毎度見てて思いますがよくそんなの回せますよね」
「そこ、煩いです!」

驚愕と呆れの入り混じった表情で呟く楓さんを一瞥を加えつつも、デュエルに集中する。

「まずは厄介なかかしから処理しましょう。 墓地の〈伝説の黒石〉のエフェクトを発動し、それにチェーンして〈ロード・オブ・ザ・レッド〉のエフェクトを発動させます! 〈ロード・オブ・ザ・レッド〉のエフェクトにより、セットされた〈くず鉄のかかし〉を破壊し、さらに〈真紅眼の黒竜〉をデッキに戻すことで墓地の〈黒石〉を手札に加えます」

地面から火柱が立ち上り、セットされたかかしを溶解させる。 苦々しい表情を見せる博士を確認しつつ、次の手をうつ。

「〈闇の誘惑〉を発動し、2枚ドローし、手札に戻した〈黒石〉を除外します。 そして、〈真紅眼の黒竜〉をコストに〈紅玉の宝札〉を発動します。 2枚デッキからドローし、さらに〈真紅眼の黒炎竜〉を墓地に送ります」

手札を依然として3枚に保ったまま、デッキを掘り進めていると、外野から不躾な会話が聞こえてきた。

「……なんかレンカさん、以前に増してドローが神がかってるというか、えぐいというか」
「恐らく、デッキがレンカガール本人の想いに応えているのでしょう。 負けたくない、と」
「なるほど……心境の変化って奴ですか。 まぁ、思い当たりがないというわけではありませんが」

……心境の変化。 確かに以前に増して負けたくないという想いは強くなったと思う。 そして、その原因はやはり葵さんとの一件だろう。 あんな無様な負け方は金輪際したくない。 だから、今は目の前にいる敵を倒そう。 そう心に決め、不動博士を見据える。

「バトルです! 〈ロード・オブ・ザ・レッド〉で〈ジャンク・ウォリアー〉を攻撃! 黒炎剣!」

[不動]
LP2700→2600

手のひらを正面にかざせば、一振りの炎の剣が錬成され、一直線にくず鉄の戦士向かって飛翔する。 灼熱の剣に貫かれたジャンク・ウォリアーはその身を炎に包まれ消滅し、その際の熱が博士にダメージとして伝わる。

「この瞬間、儀式召喚の生贄に使用した〈プレサイダー〉の効果が発動し、デッキから一枚ドローします……おや、面白いのが来ましたね」

訝しんだ表情を見せる博士達に対し、ニヤリと不敵な笑みを浮かべながら今引いたばかりのカードを見せつける。

「永続魔法〈未来融合 フューチャー・フュージョン〉を発動します」
「んなっ?!」
「私は〈F・G・D〉を選択し、融合素材として〈真紅眼の飛竜〉、〈真紅眼の黒竜〉、〈真紅眼の黒炎竜〉、〈伝説の黒石〉二体を墓地に送ります。 そして、〈ロード・オブ・ザ・レッド〉の効果により、〈ジャンク・バーサーカー〉を破壊します!」


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