第3章 リーザス陥落
第90話 リーザスの鬼門
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直る。
「あまり無理はしない。心がけるさ……だから、判ってくれ、志津香」
「っ……。はぁ……。あまりって……」
志津香は、右手を握り締め、拳を作り ユーリの胸元に弓矢を射る様に、打ち付けた。
「もう……、いつもあんたは一度言い出すと訊かないんだから」
「……すまないな。いつも、心配をかけて」
「そのへんは、ランスと変わらないとこもある、って事。……ったく、幻滅するわよ?」
呆れている志津香だったが、それでも何処か表情が柔らかくなっていく。因みに、ランスは 抗議をしようとしたが、シィルに止められ(良い雰囲気で空気を読んだ?)、シィルにお仕置きをしていた。
「わたし達の事も、頼ってください。……ユーリさんには遠く及ばないです。でも、それでも 皆で力を合わせたらっ……!」
横で聞いていたかなみも、ぐ、っと力を握り締めた。
「そーよ。それに、ランスだって やる時は、ばっちり決めてくれるんだし! ね? シィルちゃん」
「え? あ、はいっ! 勿論です!!」
「ちっ、当然だ、んなもん! がははは、なら、今からマリアとシィルにばっちり決めてやるか!」
ランスは、ワキワキ、と手を動かしていたが。『終わってからにしろ』と、呆れたユーリが一蹴したのだった。
その後は、動けるメンバーを集めて、サウスの街へと向かう準備をした。
カスタム組は 勿論挙手であり、中でも志津香は有無を言わせない様子。リーザス組ではレイラの部隊が、女の子の部隊だったから、比較的被害が少なかった為、そのまま直行の形となった。レイラに至っては、ユランとは昔馴染みであり、コロシアムで競い合った仲。彼女が捕らわれていた状況に、憤慨した者の内の1人だった為、有無言わさずに参加の意志を固めていた。
そして、勿論 オクの街、出発前にヒトミに色々と心配と迷惑をかけてしまったのは言うまでもない。
ノースの街での事を全て知っているわけではないのだが、帰ってきたばかりの皆が直ぐにまた、戦場に向かうともなれば、理解出来ていても、どうしても 皆の心配をしてしまうのは、本当に仕方がない事だ。
戦争と言う過酷な状況の中だと言うのに、ヒトミには新しい友達が沢山増えた。自分の正体を知っても尚、普通に接してくれる友達が増えた。そんな人達が危険な場所に向かおうとしているのだから。正直、技能を駆使しても、ついて行きたかった彼女だったが、完全止められたのも当然だった。
『危険な場所にはついてこない。――約束した筈だ』
ユーリにそう言われたら、もう うん、としか言えないから。
でも、最後には ユーリがヒトミの頭を撫でて、それに 他の皆が。かなみや志津香を中心に、笑顔を見せてくれたから。
『待っ
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