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「まぁ、そう言うな、今日も飯と水を持ってきたぜ、食ったらペアで経験値稼ぎだ」
この作品のヒロイン、近い将来《閃光のアスナ》と呼ばれる女だ。
ダンジョンに篭って昼夜問わずのデスマーチをやってたら狩場が被った。
日に何度も顔を合わせるもんだからアイコンタクトで敵を譲ったりしている内に話をする様になり。
『良かったら飲むか?』と水を渡したりと――徐々に餌付けしていった結果がこれだ。
俺からパンと水を受け取り一気に口の中に放り込んで飲み込んだ。
「……いつも通り食費は払うわ」
「いや、今日に限っては要らねーよ」
「え?」
「毒入りだからな」
「くはッ!? ……う、嘘!?」
ガクガクと体を震わせアスナが地べたに伏せる。
アスナの剣を蹴り飛ばし、安全を確保する。
「んー、有り合わせのアイテムと知識だけでやってみたが……中々行けるモンだな」
「な、何でこんな!?」
「社会勉強って奴だな、ほれ、俺のHPカーソルを見てみろよオレンジじゃない、緑のままだ――システム上は犯罪扱いにはならないって事だ」
「……オレンジ? 緑?」
「あー、そこからかよ……盗みや傷害罪――殺人罪、つまり犯罪を起こすとカーソルがオレンジに変わり、モンスターと同じ扱いになる訳だ
――良く見てろ」
アスナの肩にナイフを突き刺す、それと同時にアスナのHPが減少して俺のHPカーソルがオレンジに変わる。
「これで俺はモンスター扱い、攻撃しても殺しても犯罪にならない、街にも入れなくなるが――緑に戻すクエストもある」
今度は麻痺状態のアスナに短剣を握らせて地面に突き刺す、そして俺の腕を無理やり通して切断する。
肘から先が消滅エフェクトと共に失われた。
「――自分の腕を!?」
「これが部位欠損ダメージ、特定の攻撃条件で発生するんだが一定時間で元に戻る――正に当たり所が悪かったって奴だな
ほれ、俺のHPは減少したのに――お前のHPカーソルは緑のままだ」
アスナの手から短剣を引き剥がしてメニューにしまう。
「今の行為は窃盗にはならない、元々俺の武器だからな――意図的に盗ませて相手をオレンジにするって方法もある気を付けるんだな
ちなみに麻痺毒は薬剤調合スキルの応用だ、お前さん人が良さそうだからな、行けると思って一気に使用回数を増やしてレベルを上げてみたんだよ
……そうだな、ついでに倫理コードってのも教えといてやるよ」
俺はまだ痺れてるアスナの指を取りメニューを開いて倫理コードを解除する。
「メニューが勝手に!?」
「知らなかったのか? 麻痺してる相手や寝てる相手の指を使ってもメニューを開けるんだよ、外で寝る時は気を付けるんだな」
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