第4話 激突、北斗対南斗! 生死を賭けた男達の弾幕ごっこ
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っこだぞ!」とか「男が弾幕ごっことか珍しいなぁ」とか呟いていた。
誰もかれもがあれを弾幕ごっこと誤解してしまっているようだ。
「絶対あんなの弾幕ごっこじゃない! あんなむさ苦しい弾幕ごっこなんて私は絶対にやりたくないんだぜぇぇ!」
頭を抑えて天を仰ぎながら絶叫する魔理沙。其処までショックだったのだろう。目の前で起こっていた弾幕ごっこがあぁも男臭くむさ苦しい光景になってしまった事に。
「しばらく見ない間に腕を上げたなケンシロウ! 昔のお前であれば此処までこの俺と張り合えはしなかっただろうに!」
「執念、この俺を変えたのは貴様が教えた執念だ!」
「ふっ、執念か……だが、たかが執念を身に着けた程度でこの俺に勝てる道理はあるまい!」
「それをこの弾幕ごっこで証明してみせる!」
二人は今自分達が行っている事が弾幕ごっこなのだと迷う事なくそう思っているようだ。が、これを読んでいる読者諸君は既にご理解している事であろう。
これ、絶対弾幕ごっこじゃない……と。
「おい、お前ら! いい加減にしろ! それの何処が弾幕ごっこなんだよ!?」
「何を言っているんだ魔理沙よ。あれこそ純然たる弾幕ごっことやらではないのか?」
ごくごく自然に会話に絡んできたトキ。彼から見て二人が行っているのは純然たる弾幕ごっこなのであろうが明らかに違う。どう見たってあんな殺伐とした弾幕ごっこなどある筈がないのだ。
「全然違うだろ! どう見たって只の殴り合いじゃねぇか! あれの何処が弾幕ごっこなんだよ!」
「違うと言うのか? 聞いた話によれば弾幕ごっことは無数の拳と拳で勝敗を決し、敗者は勝者に命を差し出すと言うルールだと聞いていたのだが―――」
「誰だあああぁぁぁぁぁ! こいつらに嘘を教えた奴誰だぁぁぁぁぁ!」
一体誰がこんなはた迷惑な事を仕組んだと言うのだろうか。よりにもよって一番面倒な奴らにとんでもない嘘を吹き込んだ挙句、それをこの拳士達は全て鵜呑みにしてしまって更にそれを実践してしまっているのだから。
「あややや、もしかして私がこの間書いた新聞のネタをそのまま信じ込んじゃった感じでしょうかねぇ」
「おい、パパラッチ天狗……そのネタが書かれてる奴……ちょっと見せてみろ」
「どうぞ」
全く悪びれる様子もなく懐から新聞紙を取り出す。それを主室に広げると其処にはでかでかとこう書かれていた。
【激震!弾幕ごっこのルール改定!!】
と、どでかい文字でそう書かれており、その下には明らかに嘘っぱちとも言えるようなとんでもないルールが書き込まれていた。具体的に言うと―――
1.弾幕ごっこは拳で行うべし
2.弾幕ごっこは1対1で行うべし
3.弾幕ごっこは命懸けで行うべし
4.敗者は勝者に命を差し出すべし
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