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空気を読まない拳士達が幻想入り
第4話 激突、北斗対南斗! 生死を賭けた男達の弾幕ごっこ
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招き入れてくれただけの事だ」
「それって……要するに『買収』じゃねぇか。結界の大妖怪が買収されるって、あいつらそれで良いのかよ!?」

 身も蓋もない魔理沙の発言でもあったが、その話を聞いた途端さっきまで余裕の表情で茶を啜っていた霊夢の表情に変化が起こった。

「聞き捨てならないわね。あんたの権力ってのがどれほどの物なのか知らないけどそんな程度で自由に幻想郷を出歩けると思ってるの?」
「おぉっ! 何時になく霊夢が怒ってる。これって結構レアなケースなんじゃね?」
「正しくレアですよ! あのグータラ巫女と呼ばれている霊夢さんがここまで怒りを露わにするなんて。明日はきっと霙か雹が降って来ますね」

 隣で魔理沙と文が好き勝手言ってるが今の霊夢はそんな事など気になりはしない。ただただ目の前に居るシンを睨みつけるだけであった。

「ほう、何が不満なんだ? 一応結界の主からは許可を取っているが、まさかお前にも取らなければならなかったかな?」
「当然よ! 普通は真っ先に私の所に来るのが筋ってもんでしょ! 何でよりにもよって紫達の所なのよ! しかもそんな良い物まであげちゃって! 最初に私の所にくればそのお揚げとお刺身たらふく食べられたのにぃぃぃ!」
「あ、やっぱりそっちか……まぁ、そうだよな。お前だったら寧ろそっちに怒るよな」

 少しでも感心した自分がバカだったと心底そう思う魔理沙ではあった。

「成程、この幻想郷を自由に出歩きする為にはお前からも許可を取らねばならないと言う事か。だが、安心しろ。お前の事に関しては既に調べがついている。少ないがこれを進呈しよう」

 そう言ってシンが指を鳴らすと、何時の間に飼いならしたのか複数のモヒカン達の手により団積みで積み重ねられた米俵が大量にその姿を現した。

「なぁに、その辺に置いてあった安物の米(最高級コシヒカリ)をほんの30俵分だ。大した代物ではないのが申し訳ないがな」
「お………お米………さ……最高級……」
「おい、霊夢。よだれよだれ」

 目の前に団積みされた最高級コシヒカリを前に霊夢の心は完膚なきまでに鷲掴みにされてしまっていた。だが、シンの懐柔はこの程度では終わらない。

「さらに、聞けばお前は神社の巫女をしているようだな。ならば賽銭をするのは常識であろう。だが、生憎手持ちが少ないのでな。小銭だけとなってしまうが悪く思わないで貰いたい」

 そう言ってシンが霊夢の前にこれまたかなり大き目の革袋を置く、恐る恐る中を覗いてみると、その中にはぎっちりと小銭が詰め込まれていた。恐らくこれだけあれば霊夢の生活であれば半年は遊んで暮らせる程の額である。

「ようこそ幻想郷へ! 好きなだけ滞在して良いわよ。なんだったらいっその事永住しちゃっても私は一向にかまわないからね」
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