TURN35
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影されたモニターはバージニアによる破壊の図だった。
連合艦隊は半壊していた。前衛にエイリス艦隊と南遣方面艦隊が支えていたが左翼のドクツ艦隊は壊滅寸前であり中央の日本艦隊は何とかエイリスから編成された防護巡洋艦により無事であった。後方のガメリカ艦隊は左翼のドクツ艦隊を救助しようとしたがこれもまた、ブレスによる攻撃でやられていた。
「……ん? 通信だと?」
その時、キングコアがそう呟いた。モニターには通信が来ているアラームが鳴っていた。
「発信はマヤ?」
「狹霧だと?」
キングコアの呟きに山下長官はそう答えた。摩耶には雪風が乗っていた。
「……おもしれぇじゃねぇか」
『お、あんたがキングコアか?』
そしてモニターに雪風が投影された。
「あんたがキングコアか?」
『そうだ。俺がCOREを率いているキングコアだ』
モニターにキングコアが映る。
「北アフリカ星域でCORE艦隊を全滅させたのは俺や。その方が分かりやすいやろ?」
『お前がトルーマンを片付けたサギリか。色々と情報は知っているぜ、何でも有らぬ疑いを掛けられて軍を追放されたとかな』
「ハッハッハ、流石はCOREやな。情報が早いな」
『それで俺に何の用だ? 降伏でも進めるのか?』
「ま、一応はそうなんやけど降伏はしないやろ?」
『たりめぇだ。命乞いをするのはお前らだ』
……さて、此処で爆弾を投下するか。
「……キングコア、いやリンカーン。何故プリンセスがお前に聖書を渡したと思う?」
『……何?』
キングコアの声が変わったような気がした。
『……何故貴様がそれを知っている?』
ちゃんと言わないと殺す。というような言葉に聞こえるな。
「……俺の情報屋にガメリカ人のやつがいてな。そいつは色んな情報ルートを持っていてな。連絡が無いから恐らくCOREの反乱で亡くなったんやろな。そいつが日本とガメリカが開戦になる前にたまたま通信してきたんや。『イレブン=ゴーストに聖書を渡した少女がいた』ってな」
『………』
キングコアは何も言わない。
「そいつがどうやってその情報を知ったのかは俺も知らん。だがそいつは興味を持って少女……プリンセスを追跡したらしい。プリンセスさん、その聖書はまだ持っているんやろ?」
『………』
キングコアに犯されていたプリンセスはごそごそと動き、身体の中から聖書を取り出した。
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