機動戦艦ナデシコ
1332話
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いって訳じゃないから。皆大変なのを楽しんでいるから』
この辺が技術班だよな。
楽しんで仕事を出来るというのは、色々な意味で強い。
特にその傾向が強いのは、ロイド辺りか。
寧ろ仕事にめり込み過ぎてセシルが実力行使で止めているって話だし。
「技術班の方はそれでいいとして、火星はどんな状況だ?」
『そうね。ムラタは喜んでるらしいわよ? ディストーションフィールドをどうにかして斬ろうとしているらしいわ』
「斬る? いやまぁ、ムラタならそれを狙ってもおかしくはないか」
強くなるということを己に課しているムラタであれば、斬れないものは斬りたくなるだろう。
『それ以外は……そうね、メギロートの方に若干の被害が出てるけど、基本的にはシャドウミラー優勢ね。ただ……』
何か口籠もるレモンの様子に、首を傾げる。
「どうかしたのか?」
『いえ、全体的に見ればこちらが有利なのは変わらないんだけど、そもそも木星蜥蜴がどこにいるのかを見つけるのに苦労しているし、見つけても戦わずに逃げていく集団もいるみたいなのよ。どう思う?』
「逃げる? 木星蜥蜴が? いや、無人機なんだから、自分達が敵わないと考えれば逃げたりしてもおかしくはないだろうが……」
それでも、やっぱりどこか違和感がある。
無人機というのは、自らの損害を考えたりはしない。
敵の攻撃で手足が破壊され、中破、大破となろうが、それでも最終的に勝利出来るのであれば、躊躇なくその行動を選択する筈だ。
それなのに無人機が逃げるというのは……どうなってる?
「別にこっちが有利な訳でも、圧倒的に……木星蜥蜴に手足を出させないよう程に圧勝しているって訳ではないんだよな?」
『ええ。BETAとは違うもの。メギロートはバリアがないから、バッタの攻撃でも集中されればミサイルを全て防ぎる事は出来ないし、大型艦……ヤンマだったかしら? そのヤンマからのグラビティブラストを食らえば、どうにも出来ないまま撃破されてしまうもの』
「だろうな」
ネルガルの研究所に攻めて来た時、バッタの集中攻撃でメギロートが被害を受けているのは見ているし、ヤンマのグラビティブラストでメギロートが纏めて撃破されているのも見ている。
ただ、同時にシャドウであればグラビティブラストを正面から受けても撃破される事がないというのも証明済みだ。
『そしてこっちの主戦力は圧倒的にメギロート。勿論シャドウとか幹部の機体もいるけど、向こうにとっては数は圧倒的に少ない筈よ。なのに、撤退している。……何故だと思う?』
「幾つか考えられるが、やっぱり一番可能性が高いのは総合的に見て勝ち目がないから、今は戦力を温存しているとかだろうな。あるいは……」
『あるいは?』
「もし木星蜥蜴の後ろに何ら
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