機動戦艦ナデシコ
1332話
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監視を付けているわ。もっと、魔法球の中で確認した限りは全く問題がなかったけど』
なるほど、既に魔法球で確認してるのか。
魔法球の中でならその辺を監視するのも難しくはない。
こちらの1時間が2日間だしな。
「能力値が上がった以外に何かあるか?」
『魔力も通常の量産型Wに比べると高いわね』
「……だろうな」
この辺も金ぴかの影響だろう。
素の能力は高かったのだから。
「こうして聞いている限りだと、良い事だけのように聞こえるけど……何か不具合はないのか?」
『……あるわ』
ああ、やっぱり。
まぁ、量産型W……人造人間にサーヴァントの細胞――培養されたものだが――を組み込むというのがそもそも無茶なのだから、何らかの問題が起こっても仕方がない、か。
「具体的には?」
『サーヴァントの細胞を組み込んだ量産型Wの寿命は、通常の量産型Wの半分……どんなに長くても7割ってところね。こちらはまだ魔法球で全て試した訳じゃないんだけど、量産型Wから取ったデータで考えるとそんな具合ね。だから今は、最も長く稼働を続けるだろう量産型Wのデータを取って、それを基により長く動かせるようにしているところよ』
寿命が7割、か。
元々量産型Wの寿命は10年以上20年未満といったところだ。
Wナンバーズになれば、きちんとその辺の調整もして生まれてくるんだが……量産型Wは文字通りの意味で量産型だからな。
その辺の余計なコストからそんな感じになっている。
「取りあえず、大きな不具合がないのは分かった」
『……寿命の問題という大きな不具合があるんだけど』
「いや、俺の言ってる大きな不具合ってのは、量産型Wが金ぴかの細胞に意識を乗っ取られるとか、そういう件だ。ともあれ、純粋な能力で見れば今までの量産型Wよりも上なのは間違いないんだな?」
『ええ』
「なら、暫く様子を見ながら寿命の件を解決してくれ。それで現在見えている問題が全て解決したら、順次新型に移行していくといった感じで」
『そうね、そうさせて貰うわ。色々とやるべき事があって忙しいんだけど』
そう言われると、こっちとしてもあまり強くは言えない。
実際、今の技術班にはかなり無理をさせているという思いがある為だ。
魔法球があるからこそ何とかなっているが、もしシャドウミラーに魔法球がなければ、今頃完全にパンクしていただろう。
技術班には有能な技術者が揃ってはいるが、それでも1人は1人でしかない。
物理的な意味で手が足りなくなってしまっては、どうしようもないのだから。
……いや、技術班の事を考えると、物理的に手が足りなくなってしまえば妙な技術を使って解決しそうではあるが。
「悪いな」
『いいわよ。大変なのは事実だけど、それが辛
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