第2話
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〜始まりの地〜
「…………………」
ケビンはリースを見つめて信じられない表情で口をパクパクさせていた。
「……また唐突に現れたわね。って、あなた!?」
「………何か?」
エリカの様子にリースは首を傾げた。
「くっ………騙されないわよ!そんな恰好してるからって騙されてあげないんだから!」
「???」
自分を睨んで呟いたエリカの言葉が理解できていないリースは不思議そうな表情でエリカを見つめた。
「お、恐るべし星杯騎士団……こんな娘を派遣してこちらの意気を挫くなんて………で、でも!私には強い味方があるわッ!見るがいい、これを!!」
そしてエリカは呟いた後、大声で叫んで笑顔のティータが映った写真をリースに見せた。
「博士、それは………」
「ティータちゃんの写真?」
「………可愛い。」
ティータの写真を見たシードとケビンは呆け、リースは口元に笑みを浮かべて呟いた。
「いま可愛いって言った!?可愛いって言ったわよね!?そうでしょ、そうでしょ!これがもうホッペぷにぷにで愛くるしくて最高なのよ!
うーん、やっぱり可愛いは可愛いを知るのか!」
「「「……………………」」」
「コホン、そういうわけで………あなたがいくら可愛いからって免疫のある私には通用しないんだからね?」
自分の暴走を黙って見つめている3人に気付いたエリカは慌てた後、真剣な表情でリースに言った。
「あの………先ほどから仰っていることがいささかわかりかねるのですが。可愛いって………その、私のことですか?」
「当たり前じゃない!クールで涼しげなのにどこか幼さを残した端正な容貌!少女から脱皮したばかりのしなやかな身体を包み込む可憐で控えめなシスター服!くっ、なかなかの破壊力だわ…………」
「………………………」
エリカの説明を聞いたリースは冷たい目線でエリカを見つめた。
「はっ…………だから違うんだってば〜!」
「………グラハム卿。こちらの方々は?」
「あ、ああ………中央工房のエリカ・ラッセル博士と王国軍のシード中佐や。せやけどお前、グラハム卿って…………」
「なるほど………発見者の方々でしたか。………ご苦労様でした。後はこちらで引き受けます。どうかお引き取り下さい。」
ケビンの言葉にリースは答えず、シードとエリカに頭を下げて言った。
「へっ………」
「え…………」
「ちょ、ちょっと待った!なに勝手に話進めてんねん!」
リースの行動に2人は呆け、ケビンは慌てて言った。
「………グラハム卿の手間を省略しただけです。いくら力を失ったとはいえ”異変”によって破壊された、かの”七至宝”に関わる遺物………
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